松木 (八王子市)

東京都八王子市松木について

松木（まつぎ）は、東京都八王子市の南東部に位置する地名で、住居表示は未実施です。郵便番号は192-0362で、八王子南郵便局の管轄下にあります。

地理

松木は、南端を京王相模原線が走り、北側を大栗川、南側を大田川に挟まれた場所にあります。東は堀之内や別所、西は南大沢や下柚木、南は別所、北は越野と隣接しています。

かつて松木は多摩酪農発祥の地として知られ、酪農や養蚕が盛んに行われていました。また、大栗川や多摩丘陵からの湧水を利用した稲作も発達していましたが、多摩ニュータウンの開発に伴い市街地化が進み、これらの産業は衰退しました。しかし、豊富な地下水を利用した掘り抜き井戸による養殖業は現在も行われています。

多摩ニュータウン通り沿いには、安売り量販店や飲食店が多数存在しており、交通渋滞が発生することもあります。

河川

松木には以下の河川が流れています。

大栗川
大田川

小字

松木には以下の小字があります。

峰ヶ谷戸
川端
台
上

地価

2014年1月1日の公示地価によれば、住宅地の地価は松木35番18の地点で17万2,000円/m²です。

歴史

松木中学校がある一帯は、1994年と1996年に別所に編入されています。

地名の由来

地名の由来は、室町時代に足利持氏の家臣であった松木七郎が居館を置いたことによります。

多摩酪農発祥の地

松木は多摩酪農発祥の地として知られています。有力地主であり、由木村長も務めた井草甫三郎は、当時由木村で盛んだった養蚕の廃棄物である桑の葉を有効活用するため、1892年に千葉県から子牛を購入し酪農を始めました。これが多摩地方における酪農の先駆けとなりました。

井草の指導と努力により、1920年には「南多摩畜牛組合」が結成され、牛乳の生産から販売までを「多摩牛乳」として一元化しました。この協同組合方式により、南多摩郡は酪農の一大生産地へと発展しました。なお、下柚木の永林寺には、井草の業績を称える「牛魂碑」が1950年に建立されています。

沿革

松木の歴史は以下の通りです。

江戸時代：武蔵国多摩郡松木村として旗本領となる。
1869年（明治2年）：品川県成立に伴い、品川県に組み込まれる。
1870年（明治3年）：神奈川県に編入される。
1878年（明治11年）：多摩郡が分割され、南多摩郡松木村となる。
1889年（明治22年）：町村制施行により周辺10ヶ村と合併し、神奈川県南多摩郡由木村となる。
1892年（明治25年）：井草甫三郎によって酪農が開始される。
1893年（明治26年）：南多摩郡が東京府に移管され、東京府南多摩郡由木村となる。
1964年（昭和39年）：由木村が八王子市に合併し、八王子市松木となる。
1990年（平成2年）：西端が南大沢に編入される。
1994年（平成6年）：一部が別所に編入される。
1994年（平成6年）：八王子市立松木小学校が開校。
1996年（平成8年）：一部が別所に編入される。

世帯数と人口

2017年12月31日現在の世帯数と人口は以下の通りです。

（具体的な世帯数と人口データは記載されていません）

小・中学校の学区

市立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなります。

（具体的な学区の情報は記載されていません）

交通

鉄道

1988年に京王相模原線が開業しましたが、松木地区内には駅はありません。最寄りの駅は南大沢駅と京王堀之内駅です。

道路・橋梁

東京都道158号小山乞田線（多摩ニュータウン通り）
大竹橋（大栗川）
板橋、おかんどう橋、川幡橋、峰ヶ谷戸橋（大田川）

施設

教育

八王子市立松木小学校

商業

ドン・キホーテ京王堀之内店
サイクルベースあさひ南大沢店
サイクルベースあさひ南大沢キッズ館

神社

浅間神社

公園

富士見台公園
えのき公園
大石やかた公園（大石氏の館跡に造られた公園）
峰ヶ谷戸公園

かつて存在した施設

いなげや八王子松木店

史跡

松木大石宗虎屋敷のサルスベリ（八王子市指定天然記念物）

脚注

（脚注に関する情報はありません）

関連項目

多摩ニュータウン
松木 (曖昧さ回避)

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