松本勝明

松本 勝明（まつもと かつあき）について

松本勝明は、1928年3月5日に京都府で生まれ、2021年3月6日に逝去した日本の競輪選手です。現役時代に残した1341勝という通算勝利数は、競輪界において未だに記録として君臨しています。引退後は競輪学校の名誉教諭や日本名輪会の会長を務め、後進の育成や競輪の発展に寄与しました。

競輪選手としてのキャリア

松本は旧制京都府立京都第一中学校を卒業後、医学部への進学を目指し東京外事専門学校に入学しました。しかし、学資を稼ぐために競輪の世界に足を踏み入れ、1949年に競輪選手として登録されました。彼のデビュー戦は1949年7月の鳴尾競輪場で、3着という結果でしたが、初勝利は同じ場所で迎え、以降の活躍への道が開けました。

松本は競輪選手として専念する道を選び、先行を武器に数々のタイトルを獲得します。1962年にはミラノで開催された世界選手権自転車競技大会にも出場し、1965年には後楽園競輪場で通算1000勝に到達、1970年には41歳で日本選手権競輪の決勝進出を果たしました。

松本は1981年まで競輪選手としてのキャリアを続け、合計1341勝を上げ、1981年10月1日に選手登録が消除されました。この驚異的な実績から、「競輪の神様」とも称され、1972年には通算勝利数1200勝を達成し、日本プロスポーツ大賞を受賞するなどしました。

引退後の活動

引退後には競輪学校の名誉教諭に任命され、日本競輪界における重要な位置を占めました。名誉教諭は名誉職であり、必ずしも学校において教鞭を執る必要はありませんが、松本は90期生の指導に参加しました。また、彼は1995年に設立された日本名輪会の一員として、数々のイベントにも携わりました。

松本の功績を称えて、京都向日町競輪場では、彼の名前を冠した「松本勝明賞」レースが年に一度開催されることになりました。初代ホームバンクは京都市営競輪場で、ここでの活躍が彼の名声を高めました。

競走スタイル

松本の競走スタイルは、主導権を握る先行型に特化していました。レース中、彼はその強力な先行力によって他の選手を圧倒し、ゴールを目指す姿勢が強く表れました。この戦略は多くの競輪ファンに支持され、彼のプレイスタイルは多くの選手に模範となっています。

最後の日々

松本勝明は2021年に悪性リンパ腫により93歳で逝去しました。彼の死は競輪界に大きな影響をもたらし、長年にわたって築いてきた功績とリーダーシップは、今も多くの人々の記憶に残っています。彼の生涯と業績は、競輪スポーツの発展において重要な節目となり続けています。

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