京都向日町競輪場

京都向日町競輪場の概要

京都向日町競輪場（きょうとむこうまちけいりんじょう）は、京都府向日市に位置し、昭和25年に開設されました。京都府が施設を所有し主催を行い、JKA中日本地区本部近畿支部が競技を実施しています。競輪場コードは電話投票で54#として利用されています。

歴史と名称の変遷

競輪場は開設当初、向日町という名称が使われていましたが、1972年の市制施行以降もその名を保ち続けました。1986年9月、現在の京都向日町競輪場という名称に改められました。記念競輪の一環として「平安賞」が毎年9月に実施されていますが、開催時期は過去に数回変更を余儀なくされています。特に2010年度と2011年度には1月に、2014年には夏に開催されました。

競輪イベントとキャラクター

競輪場では、「ムコリンムッチー」というイメージキャラクターが登場し、関連する賞も設けられています。また、競秩で素晴らしい成績を残した松本勝明選手を讃える「松本勝明賞」もあるなど、地域に根ざした文化やイベントが展開されています。

技術と運営

競輪場は全国で唯一、オムロンによるトータリゼータシステムを採用していましたが、2019年に最新の日本トーターシステムに替えられました。さらに、運営業務が民間企業に委託され、株式会社JPFがこれを担当しています。競技実況は、昼間は滝口久、ミッドナイト競輪では大津尚之が行っています。

存続の危機

競輪場は京都市営競輪場（宝ヶ池競輪場）の廃止後、府内唯一の競輪場として運営されてきましたが、1998年度から赤字が続き、存続の危機が叫ばれるようになりました。老朽化した施設と競輪事業の収益が厳しく、2010年には存廃の問題が深刻化しました。京都府は調査委員会を設置し、存続の可能性について議論が交わされましたが、最終的には2011年に断念の方向へと進みました。

新たな取り組みと再整備

その後、競輪場の魅力を高めるための施策として、インターネット投票やミッドナイト競輪の開催が導入されました。特に2021年度の売上は前年より88%増となり、約10億円の黒字となりました。2023年には存続が決定し、新たな施設改修の計画が進行中です。特にアリーナの建設が提案されており、多機能施設への転用が検討されています。

アクセスとエピソード

アクセスは阪急京都本線の東向日駅やJR京都線の向日町駅から、無料送迎バスを利用することができます。入場者数の減少を受けて、PR活動としてイメージキャラクター「ムコリンムッチー」が1983年に作成され、地域の魅力を伝える努力が続けられています。名物の「ホルモンうどん」も参加しており、競輪場ならではのグルメとして人気があります。競輪場の歴史や未来について、今後も注目が集まるでしょう。

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