松橋登

松橋 登 (まつはし のぼる)

松橋登は、1944年11月3日生まれの日本の俳優、声優であり、千葉県市川市が出身地です。本名も同じで、上智大学の外国語学部フランス語科を中退した後、1967年に劇団四季に入団しました。

劇団四季においては、『ハムレット』や『白痴』などの作品で主役を演じ、その才能を広く知られるようになります。彼は特に1970年に松竹の映画『青春大全集』で吉永小百合の相手役に抜擢され、映画界にも進出しました。その後、松橋はテレビドラマでものめり込むことになり、甘いマスクと独特な演技力で多数の役をこなしました。

松橋はただのイケメン俳優にとどまらず、役に応じてその内面に潜む狂気や深みを表現するエキセントリックな演技で観る人々を魅了しました。彼のキャリアの中で冷酷非情な役や病的なサイコ犯といった幅広いキャラクターを演じ、その実績は非常に多岐にわたります。特に、『天皇の世紀』では一橋慶喜を演じ、『黄金の日日』では足利義昭を演じたことが際立ちます。また、太宰治の作品を紹介した番組で源実朝を演じたことから、彼は「最後の将軍」を3人演じた唯一の俳優としても知られています。

さらに、松橋は声優としても国際的に活動しており、特に海外映画やドラマの吹き替えで知られています。彼の声の仕事には、ジュリアーノ・ジェンマ、ジョン・ローン、レオン・カーフェイ、そしてカイル・マクラクランなど、さまざまな有名な俳優の吹き替えが含まれています。特に、彼はジュリアーノ・ジェンマの声を担当することが多く、野沢那智に次ぐ存在として高く評価されています。

出演作品

松橋登のキャリアには、数多くのテレビドラマや映画への出演が含まれています。

テレビドラマ

• - 恋愛術入門（1970年、TBS）
• - 天皇の世紀 （1971年、TBS） - 一橋慶喜
• - 怪談 （1972年、MBS） - 沖田総司
• - 必殺シリーズ
• - 非情のライセンス
• - 太陽にほえろ! （NTV）

映画

• - 青春大全集（1970年、松竹） - 黒木保
• - 沈黙 SILENCE（1971年、東宝） - モキチ
• - 心（1973年、ATG） - K
• - 魔界転生（1981年、角川映画 / 東映） - 徳川家綱

舞台

• - 白痴（1969年、1970年） - ムイシュキン公爵
• - マイ・フェア・レディ（1976年） - フレディ
• - ロミオとジュリエット（1979年、1988年） - パリス

松橋は、多様な役柄を演じることで日本の演技界において確固たる地位を築いています。彼の作品は、今なお多くの人々に愛され続けています。

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