板六

囲碁用語「板六」の詳細解説

板六とは

「板六（いたろく）」とは、囲碁用語の一つで、六つの空点（ダメ）を囲んでいる形を指します。この形は、その周囲の状況や、他の石とのつながり方によって、生きる形になることもあれば、死んでしまう形になることもあります。

特に隅にある場合や、ダメが詰まっている場合には注意が必要です。

隅以外の板六

一団となっている場合

隅以外の場所で、板六を構成する石が他の石と繋がって一団となっている場合、その石は基本的に「生き」の形となります。

例えば、上図のように、白1と打たれても、黒は黒2、黒4と二つの眼を作ることで生きることができます。

一団となっていない場合

板六が、他の石と繋がっておらず、分断されている場合、白から攻められると死んでしまうことがあります。

例えば、上図のように、白△によって黒が分断されている場合、白1と打たれると、黒は二眼を作ることができません。黒2で眼を作ろうとしても、白3がアタリになるため、黒はaに打つことができず、死んでしまいます。

隅の板六

隅の板六とは

隅にある板六は、「隅の板六」と呼ばれます。この形は、外側のダメの数によって、生死が大きく左右されます。

ダメが空いていない場合

ダメが全く空いていない場合、手入れを怠ると死んでしまいます。



上図の黒は、ダメが詰まっているため、白1と打たれると、黒2と打っても白3で黒が死んでしまいます。黒aはダメ詰まりで打てず、黒bはナカデなので白は放置しても大丈夫です。

外ダメが1つだけ空いている場合

外ダメが1つだけ空いている場合、手入れを怠ると、ヨセコウにされてしまいます。



上図の黒は、外ダメが一つだけ空いている状態です。白1と打たれると、黒2と打つしかなく、白3、黒4、白5と進み、コウ争いとなります。

外ダメが2つ以上空いている場合

外ダメが2つ以上空いている場合、黒は手抜きしても生きることができます。

外ダメが2つ以上空いている場合、白が攻めてきても、黒6でaの場所に打つことができるため、黒はオシツブシで生きることができます。

まとめ

板六は、一見すると単純な形ですが、周囲の状況やダメの数によって、生死が大きく左右される形です。特に隅の板六は、ダメ詰まりの状態や外ダメの数によって、死んでしまったり、コウになったりするので、注意が必要です。

参考文献

加藤正夫『死活小辞典』誠文堂新光社、1984年、98頁。

関連項目

囲碁

もう一度検索