板取街道

板取街道（アジサイロード）

板取街道は、岐阜県関市板取地区を流れる板取川に沿って走る国道256号と、岐阜県道52号白鳥板取線の一部区間（板取白谷～板取三洞間の23.5km）の総称です。この道は、約7万本ものアジサイが植えられていることから、「アジサイロード」という愛称でも親しまれています。

四季折々の花が楽しめる道

板取街道沿いには、サクラ、ツツジ、アジサイ、サルスベリ、サザンカ、カンツバキなど、四季を通じて様々な花木が咲き誇ります。これらの花木は、地元板取地区の人々、特に老人クラブの方々によって植えられました。中でも、6月のアジサイが見頃を迎える時期には、街道沿いはもちろん、板取地区全体が淡いブルーやピンクのアジサイで埋め尽くされ、訪れる人々を魅了します。多くの人々が、車を降りて散策をしながらアジサイを鑑賞する姿が見られます。近年では、アジサイロードとして知られるようになり、その美しさを求めて県内外からの観光客が増加傾向にあります。

アジサイロード誕生の背景

この美しいアジサイ群は、もともと自然に生えていたものではなく、植樹によって作られたものです。関市に合併される前の旧板取村が、岐阜県のフラワーロード事業の一環として、1976年から取り組みを始めました。当時の村長が「梅雨の憂鬱な時期に、花を見て心を豊かにしよう」と発案したことがきっかけです。村は「拓こう花の輪基金条例」を制定し、美しい景観の保全と環境整備を推進しました。アジサイが選ばれた理由は、梅雨時に花が咲くこと、挿し木で容易に増やせること、冬の寒さに強いことなどが挙げられます。村では、街道沿いだけでなく村全体の景観を整えるために、地元の老人クラブや役場の職員らが年間約4千本ペースで植樹を進め、最終的には100万本を目指しています。

その優れた景観と環境が評価され、1986年8月10日の「道の日」に、旧建設省と「道の日」実行委員会によって「日本の道100選」の一つに選ばれました。

街道沿いの見どころ

板取街道沿いには、戦国時代の史跡や、美しい渓谷である川浦渓谷など、多くの名所があります。また、キャンプ場や渓流釣りなど、自然を生かした観光施設も充実しており、年間約40万人の観光客が訪れます。

主な見どころ

板取川温泉：良質な温泉が楽しめる温泉施設。
川浦渓谷：美しい渓流と岩肌が織りなす景勝地。
21世紀の森あじさい園：「あじさいまつり」のメイン会場。
花の駅の白谷あじさい園：多様なアジサイが楽しめる。
一里保木あじさい園：散策しながらアジサイ観賞ができる。
四季の森：四季折々の自然が楽しめる。
* モネの池：透明度の高い池が美しい。

その他の魅力

6月のアジサイの時期には、板取川の岩場に岩ツツジが咲き、鮮やかな赤い花が景色に彩りを添えます。

まとめ

板取街道は、美しいアジサイをはじめとする四季折々の花々が楽しめる、自然豊かな観光スポットです。ドライブや散策をしながら、心癒されるひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。

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