林野宏

林野宏（りんの ひろし）氏は、1942年8月5日生まれの日本の実業家です。株式会社クレディセゾンの代表取締役会長CEOを務めており、埼玉大学のフェローでもあります。かつては経済同友会の副代表幹事も務めていました。

京都府出身で、埼玉県立浦和西高等学校を経て埼玉大学文理学部を卒業後、西武百貨店に入社しました。セゾングループの創業者である堤清二氏の「お別れの会」では、ドナルド・キーン氏と共に実行委員長を務めたことでも知られています。

1982年、林野氏は西武百貨店から西武クレジット（現在のクレディセゾン）に転籍し、クレジット事業を主軸とするための企画立案を担当しました。社長就任後は、ポイントに有効期限がない「永久不滅ポイント」のサービスを導入し、Visa、マスターカード、アメリカン・エキスプレスといった国際的なクレジットカードブランドとの提携を積極的に進めました。これらの取り組みは、クレディセゾンの事業拡大に大きく貢献したと言えるでしょう。

林野氏の略歴は以下の通りです。

1965年：埼玉大学文理学部卒業後、西武百貨店に入社。人事部、企画室、営業企画室、宇都宮店次長などを歴任。
1982年：西武クレジット（現・クレディセゾン）にクレジット本部営業企画部長として転籍。
2000年：クレディセゾン代表取締役社長に就任。
2003年：りそなホールディングス社外取締役に就任。
2005年：経済同友会副代表幹事に就任。
2010年：埼玉大学からフェロー称号を授与。
2019年：クレディセゾン代表取締役会長CEOに就任。

また、林野氏は著述家としても活動しており、以下の書籍を出版しています。

『勝つ人の考え方　負ける人の考え方』（かんき出版、2005年）
『誰も教えてくれなかった運とツキの法則』（致知出版社、2011年）
『BQ　次代を生き抜く新しい能力』（プレジデント社、2012年）※サイバーエージェントの藤田晋社長との対談も収録

これらの著書を通して、林野氏は自身の経験や考え方を広く社会に共有しています。

参考文献として、由井常彦編『セゾンの歴史 下巻 変革のダイナミズム』（リブロポート、1991年）が挙げられます。この書籍は、セゾングループの歴史を深く理解する上で重要な資料となります。

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