枝手久島

枝手久島（えだてくじま）について

枝手久島は、奄美大島の西約400メートルに位置する無人の島で、奄美群島に属しています。この島は、イザトバナレという別名でも知られています。行政上は鹿児島県大島郡宇検村に組み込まれており、この地域は豊かな自然と独自の文化を有しています。

地理的特徴

枝手久島の面積は約5.7平方キロメートルで、最高標高は322メートルに達します。この島は、焼内湾口にあり、大島の宇検村からは西に約300メートルという至近距離に位置しています。無人島であるため、自然環境は非常に手つかずで、美しい景観が広がっています。

文化と歴史

興味深いことに、枝手久島はハブの発祥地とも言われています。ハブにまつわる伝説や地域の人々の知恵が、昔からこの島に根付いてきたとされています。また、枝手久島は風葬の地ともされており、大正9年（1920年）から1921年にかけて、著名な作家である柳田邦夫が奄美や沖縄を旅行した際にも言及されています。彼の著作『南島旅行見聞録』では、その独自の風葬文化や島の伝統が紹介されています。

現在の状況

1970年代には、石油備蓄基地がこの島に設置される構想が持ち上がりました。しかし、地元住民の強い反対に直面し、その計画は実現しませんでした。この出来事は、地域住民の環境保護への強い意識を示しているとも言えます。枝手久島は、自然保護と生態系の重要性を象徴する場所として、今でも多くの人々に親しまれています。

まとめ

枝手久島は、その豊かな自然とユニークな文化的背景で知られています。無人島であるがゆえ、静かで美しい環境が保たれ、訪れる人々にとっては心癒されるスポットとなっています。ハブの発祥地や風葬の歴史を持つこの島は、奄美群島の一部としての重要性を今もなお保ち続けています。日常の喧騒から離れ、自然に囲まれたこの場所で、深い歴史と文化を感じることができるでしょう。

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