柏原駅 (兵庫県)

JR西日本福知山線 柏原駅

兵庫県丹波市柏原町に位置するJR西日本福知山線の柏原駅は、丹波地方の中心地として、地域住民の生活に欠かせない重要な交通拠点となっています。特急列車『こうのとり』の全列車が停車することで、周辺地域へのアクセスを大きく向上させています。

歴史と駅舎

柏原駅は1899年（明治32年）、阪鶴鉄道の終着駅として開業しました。その後、阪鶴鉄道の国有化や福知山線への編入を経て、JR西日本へと継承されています。

現在の駅舎は、1990年（平成2年）に開催された国際花と緑の博覧会で使用された「山の駅」を移築したものです。木造2階建ての美しい建物は、丹波の森構想に合致するデザインとして選ばれ、現在も多くの乗客を迎えています。1階には待合室、レストラン、旅行代理店、売店などが設置されており、利便性の高い空間となっています。かつてはみどりの窓口も設置されていましたが、現在はみどりの券売機プラスが設置されています。2階は通常開放されていません。

駅構造と設備

柏原駅は2面2線の相対式ホームを有する地上駅で、列車の交換が可能です。自動改札機は導入されていませんが、2021年3月13日からはICOCAなどの交通系ICカードが利用可能となりました。発車標はLED式と液晶ディスプレイ式が設置されており、乗客の利便性を高めています。駅構内には男女別のトイレが設置されており、2017年にはバリアフリー対応の改修工事が行われています。

のりばは1番線が上り本線、2番線が下り本線ですが、1番のりばは両方向からの入線・出発に対応しています。通常は上下線とも1番のりばを使用し、列車交換時には上り列車が1番のりば、下り列車が2番のりばを使用します。

ダイヤと利用状況

日中は1時間あたり、篠山口駅発着の普通列車と特急『こうのとり』が1本ずつ停車します。朝晩には大阪駅発着の丹波路快速も運行されています。2016年（平成28年）度の1日平均乗車人員は816人でした。

駅周辺

駅周辺は北側に住宅街、南側に田園地帯が広がる、落ち着いた環境です。柏原川を挟んだ対岸には工場がいくつか見られます。駅のすぐ前には、田艇吉の銅像と田捨女の石像が設置されており、歴史を感じさせる空間となっています。

バス路線

駅前にウイング神姫のバス路線が複数運行しており、周辺地域へのアクセスを確保しています。主な路線として、佐治、青垣住民センター前、関西記念墓園、野瀬方面への路線があります。かつては神姫バスによる三宮駅前行きや県立柏原病院行きの路線も運行されていました。

同じ表記の駅

「柏原駅」という駅名は、本駅以外にも滋賀県と大阪府に存在しますが、読み方が異なります。そのため、乗車券などでは「(福)柏原」と表記されたり、ICOCAの使用履歴では片仮名表記が使用されたりするなど、区別がなされています。

隣の駅

隣の駅は上り方面が谷川駅、下り方面が石生駅です。

まとめ

柏原駅は、丹波地方の重要な交通拠点として、歴史と自然に囲まれた環境の中で、地域住民や観光客に快適な移動を提供しています。美しい木造駅舎や周辺の環境、そして充実した交通アクセスは、この駅の大きな魅力となっています。

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