柏崎港

柏崎港（かしわざきこう）

柏崎港は、新潟県柏崎市に位置する、新潟県が管理する地方港湾です。古くから天然の良港として利用され、近代以降は物流拠点、そして国際貿易港として発展してきました。

概要

その歴史は古く、天然の地形を活かした港として古来より利用されていました。近代的な物流の幕開けは、1892年の柏崎倉庫株式会社および柏崎浮船株式会社の創立に遡ります。1922年から1927年にかけて防波堤と防砂堤が築造され、現在の港湾の基礎が整備されました。1952年には港湾法に基づく港湾区域の指定を受け、本格的な整備が開始。船舶の大型化に対応するため、東側への拡張が行われました。1971年には国際貿易港に指定され、中越地方向けの木材やセメントを扱う工業港として発展。2007年の新潟県中越沖地震では、海上からの支援拠点として重要な役割を果たしました。

戦後の港湾整備においては、1953年に柏崎港期成同盟会の会長に就任した田中角栄の貢献が非常に大きかったと言われています。

2017年度の発着数は601隻（194,214総トン）で、うち外航商船は7隻（11,513総トン）。利用客数は184人（乗込人員92人、上陸人員92人）でした。

港湾区域

柏崎港は、主に以下の地区で構成されています。

柏崎地区

西防波堤（長さ2,280メートル）の内側には、西埠頭、中央埠頭、東埠頭、中浜埠頭と、7つの岸壁が整備されています。大型船舶が接岸できる中浜埠頭と東埠頭では、主に貨物の取り扱いが行われています。中央埠頭付近は、漁船などの小型船舶の係留に利用されています。

西埠頭は旅客埠頭として機能しており、2002年からは港湾活性化事業の一環として、柏崎市や柏崎市観光協会などの支援を受け、柏崎観光汽船が福浦八景を遊覧する観光船「はまなす」を夏期に運航していました。約50分間の周遊航路でしたが、利用客の減少により2012年に運航を終了しました。運航開始当初の2002年には約5,600人の利用客がありましたが、その後減少を続け、2012年には約1,800人にとどまりました。また、春期にはイルカウォッチングの運航も行われていました。

中浜埠頭2号岸壁、中浜埠頭3号岸壁には、貨物船だけでなく、クルーズ客船「飛鳥II」や「ぱしふぃっくびぃなす」が来航することもあります。休日には釣り人で賑わいを見せています。

西埠頭には、2007年7月に柏崎港観光交流センターがオープンし、2020年にリニューアルされています。

鯨波地区

柏崎地区の西側、東の輪海水浴場を挟んだ場所に、新潟県が管理する公共マリーナである新潟県柏崎マリーナがあります。

交通アクセス

西埠頭

JR（信越本線・越後線）柏崎駅より北西へ約2.8km（徒歩約35分）
越後交通「港入口」バス停から北西へ約0.8 km

柏崎マリーナ

JR信越本線 鯨波駅より北東へ約0.8 km

関連項目

日本の港湾一覧#新潟県

もう一度検索