柚子茶

柚子茶（ゆずちゃ）とは

柚子茶は、ユズを原料とした韓国の伝統的な飲み物です。ユズの果皮や果肉を砂糖や蜂蜜に漬け込んだものを湯で溶いて飲みます。韓国では、このユズの砂糖漬けを「ユジャチョン（유자청/柚子清）」と呼び、各家庭で手作りされるほか、市販もされています。それを湯に溶かして飲むものを「ユジャチャ（유자차/柚子茶）」と呼びます。

日本でもユズは広く利用されますが、その多くは果汁や生の果肉・果皮をそのまま利用するのに対し、韓国では加熱せずに砂糖漬けにする点が特徴的です。

柚子茶の製法

柚子茶の主な材料はユズの果皮と果肉です。製造工程は以下の通りです。

1. ユズを洗浄し乾燥させます。
2. 果皮を薄く切ります。
3. 果肉は維管束や種子、果心付近を取り除き、細かく刻みます。工業生産の場合は、果汁を圧搾し、果肉は種子とともに取り除きます。
4. 果皮と果肉それぞれに砂糖を加え、蜂蜜とともに混合します。
5. 瓶詰めし、約1ヶ月ほど熟成させると完成です。

一般的に、8キログラムのユズから約7キログラムの果肉と果皮が得られます。これに計8キログラムの砂糖と蜂蜜を加えます。工業製品では、クエン酸や食用ゲルが加えられることもあります。

こうして作られたジャム状のペーストも「ユジャチャ」と呼ばれることがあり、お湯で溶いて柚子茶として飲まれます。

柚子茶の効能

民間療法では、柚子茶には血行促進、疲労回復、消化不良改善などの効果があるとされています。ユズに含まれる成分が、これらの効果をもたらすとされています。

リモネン: ユズの香気成分であるリモネンは、アドレナリンの分泌を促し、気分の改善や血行促進効果があるとされています。
ヘスペリジン: 同じくユズに含まれるヘスペリジンにも、血行を促進する効果があると考えられています。
クエン酸: ユズに含まれるクエン酸などの有機酸は、疲労回復効果を示すとされています。

日本と韓国におけるユズの利用法の違い

日本と韓国では、ユズの利用法に大きな違いがあります。

日本では、ユズは主に以下の用途で利用されます。

果汁を調味料として利用する（ポン酢、ドレッシングなど）。
果皮を薬味や香料として利用する（料理の香りづけ、お風呂に入れるなど）。
果肉をジャムやマーマレードにする。

一方、韓国ではユズを加熱せずに砂糖漬けにするのが一般的です。これは、ユズの風味や栄養を損なわずに長期保存するためと考えられます。

まとめ

柚子茶は、韓国で親しまれているユズを使った伝統的な飲み物です。ユズの果皮や果肉を砂糖漬けにしてお湯に溶いて飲むことで、体を温め、リラックス効果や健康効果も期待できます。日本とは異なるユズの利用法を通して、韓国の食文化に触れてみてはいかがでしょうか。

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