柳仲礼

柳仲礼の生涯と軍事活動

柳仲礼（りゅう ちゅうれい、生没年不詳）は、南朝梁における著名な軍人であり、彼の本貫は河東郡解県にあります。彼は、梁の太子詹事である柳津の子であり、そのため名門に生まれました。彼は若くして武勇に優れ、身体能力も特筆すべきものでありました。仲礼の身長は約2.4メートルと伝えられており、見た目はやや粗野な印象を持っていましたが、その内には強い胆力を秘めていました。

彼の軍歴は、著作佐郎から始まり、その後電威将軍の称号を得て、陽泉県侯として封じられました。中大通年間には、西魏の将軍賀抜勝が樊と鄧に進攻するとの情報を受け、勇敢に出陣し、敵を撃退することに成功しました。戦の後、彼は黄門郎に任ぜられ、その後、司州刺史としての任命も受けました。また、梁の武帝が彼の勇姿を見て肖像を描かせたこともあり、その容貌が特に世間に知られるようになりました。

太清2年（548年）、仲礼は侯景の反乱の兆しをいち早く察知し、3万の兵を動員して討伐を進言しましたが、朝廷からの許可は得られませんでした。ところが、同年8月に侯景の乱が勃発すると、彼は西道都督として出陣し、戦いに臨みました。その年の12月、仲礼は長江を渡り、建康のために布陣をし、反乱軍に立ち向かいました。

太清3年（549年）に入ると、彼は韋粲を救うために青塘に向かいましたが、残念ながら韋粲は敗北し、仲礼もまた侯景の部将である支伯仁に斬られて重傷を負ってしまいます。3月、台城の陥落を受け、やむなく弟や他の武将とともに侯景に降伏を選択せざるを得ませんでした。

その後の大宝元年（550年）、西魏の楊忠が岳陽王蕭詧と連携をもって襲撃を企てることになりますが、仲礼は湘東王蕭繹の命で雍州刺史へと任じられ、襄陽の攻撃に取り掛かります。南陽を包囲されていた杜岸からの救援要請を受け、彼は義陽を守らせるため別将の夏侯強を派遣し、自らは安陸へと赴きました。そこで彼は司馬の康昭を送り込み、西魏の竟陵郡太守である孫暠を攻撃し、見事に降伏に追い込みます。仲礼は自らの指導のもと、部将に王叔孫を、安陸郡守には馬岫を任命しました。

しかし、彼の運命はここで終わることになります。襄陽を目指す最中、漴頭で楊忠との戦闘に敗れ、弟の柳子礼とともに捕虜となり、長安へと送られてしまいました。

柳仲礼に関する詳細な記録は、『梁書』や『南史』に残されており、彼の軍事的才能や生涯は後世に語られることとなります。南朝梁の歴史において、仲礼の存在は重要な位置を占めています。

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