柳家小蝠

柳家小蝠の名跡と五代目小蝠

柳家小蝠（やなぎや こふく）は、東京を拠点とする落語家の名跡であり、現在は空き名跡となっています。この名跡には多くの落語家が名を刻んでおり、特に五代目小蝠はその名を広めました。

歴代の小蝠

• - 初代柳家小蝠: 後に五代目三升家小勝が名乗ります。
• - 二代目柳家小蝠: 後に二代目柳家小せんが継承。
• - 三代目柳家小蝠: 後に五明楼春輔として知られるようになります。
• - 四代目柳家小蝠: 現在の二代目柳家蝠丸が名跡を承継。
• - 五代目柳家小蝠: 本文で詳述。

五代目 柳家 小蝠の生涯

五代目柳家小蝠、本名：新井淳一（1975年11月16日 - 2018年1月12日）は、群馬県高崎市矢中町で生まれました。彼は落語芸術協会に所属し、落語のセッションでは『春雨のおくり』または『ああそれなのに』という出囃子を用いていました。

学生時代と入門

中学時代から落語に興味を持ち、桐生第一高校を卒業した後、1994年5月に七代目立川談志に入門します。彼は「志っ平」という前座名で活動を開始しました。

破門と新たな道

しかし、2001年には、上納金の元金を支払ったものの、罰金の未払いにより談志から破門され、以降は十代目桂文治の門下に移ります。その際、名を「前助」と改め、その後2004年には桂文治が亡くなったのち、兄弟子である二代目柳家蝠丸の預かり弟子となりました。

昇進と名跡の襲名

2005年2月に二ツ目に昇進し、師匠の前名を襲名して「五代目柳家小蝠」となります。そして2014年5月には、八代目春風亭柏枝、神田京子と共に真打に昇進し、その名を広めました。

晩年と急逝

しかし、2018年1月5日、最後の高座を務めた後、インフルエンザが悪化し、急遽入院。1月12日には肺炎のため、わずか42歳という若さでこの世を去りました。晩年は糖尿病にも悩まされ、人工透析を受けていたことが懸念されていました。彼の葬儀は1月21日に町屋斎場で行われ、多くの人々が彼を偲びました。

追悼公演とアメリカンドッグ

彼の亡き後、1月24日に予定されていた「小蝠前進の会」は追悼公演として開催され、その内容が変更されました。彼が好物としていたアメリカンドッグは、告別式や追悼公演の楽屋に数多く供えられ、「ドッグ」と呼ばれていたバイト仲間もいたそうです。

プライベートな面

五代目小蝠の夫人は、かつて落語家として活動していた春風亭小町（春風亭柳昇門下）です。彼の存在は、あらゆるシーンで多くの人々に愛され続けていました。

終わりに

柳家小蝠の名跡は、その歴史と共に語り継がれており、五代目としての新井淳一の生涯も、今後も多くのファンに思い起こされることでしょう。

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