柴島駅

柴島駅：阪急千里線の静かなる中間駅

大阪市東淀川区柴島二丁目に位置する阪急千里線柴島駅は、その駅名から難読駅として知られています。駅番号はHK-87。周囲は住宅地が広がり、にぎやかな商店街といったものは見当たりません。しかし、その静けさとは裏腹に、柴島駅は阪急電鉄の支線において、通常ダイヤで通過列車が設定されている、唯一の中間駅という、特異な特徴を持っています。

歴史を刻む駅舎

柴島駅の歴史は古く、1925年（大正14年）10月15日、新京阪鉄道の天神橋駅（現在の天神橋筋六丁目駅）と淡路駅間の延伸と同時に開業しました。以来、幾多の会社合併を経て、現在の阪急電鉄の一員となっています。1959年には千里山線（後の千里線）に編入され、2013年には駅ナンバリング制度が導入され、HK-87の番号が与えられました。近年では、2023年3月9日に自動改札機のみの西口改札口が供用開始となるなど、変化を続けています。

駅構造と利用状況

地上駅である柴島駅は、相対式ホーム2面2線を有しています。分岐器や絶対信号機がないため停留所に分類されます。駅舎は東口に位置し、反対側のホームへは跨線橋で連絡しています。北千里方面行ホームはやや狭くなっています。スマートフォンアプリ「阪急沿線ナビ TOKKアプリ」では、上りホームを1号線、下りホームを2号線と表示しています。

利用状況は、阪急電鉄全線で85位と少なく、京都線系統では最少となっています。2023年度の通年平均乗降人員は4,170人です。

接続と周辺環境

柴島駅は、北隣の淡路駅で普通列車同士の対面接続が組まれており、乗り換えの利便性が確保されています。これは、南隣の天神橋筋六丁目駅や、相互乗り入れ先の地下鉄堺筋線各駅についても同様です。駅周辺には、大阪シティバス（旧・大阪市営バス）の停留所があり、淀川キリスト教病院へのアクセスも便利です。

高架化事業

現在、柴島駅を含む阪急京都本線と千里線の連続立体交差事業が進められています。この事業は、崇禅寺駅付近から上新庄駅付近までの京都本線3.3km、柴島駅付近から吹田駅付近までの千里線3.8kmを高架化し、淡路駅における平面交差を解消することを目的としています。2008年9月に工事が開始され、2028年度末に高架切替が予定されています。新しい柴島駅は2階建てになり、現在の駅より西側に移設される予定です。

その他

興味深い点として、2004年に大阪市営地下鉄が駅番号を導入した際、天神橋筋六丁目駅の駅名標に柴島駅にK10の番号が表示されていたことが挙げられます。しかし、これは公式には使用されませんでした。

また、戦前、柴島駅と天神橋筋六丁目駅（当時天神橋駅）の間には長柄駅が存在しましたが、1944年2月1日に廃止されました。

隣の駅

柴島駅は、歴史と、現在進行中の高架化事業、そしてその静かなたたずまいが共存する、阪急千里線における特徴的な駅です。

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