栃乃藤達之

栃乃藤達之（とちのふじ たつゆき）は、1969年11月15日に福岡県糸島郡志摩町（現在の糸島市）で生まれました。本名を草野達之（くさの たつゆき）といい、春日野部屋に所属していた元大相撲力士です。身長180cm、体重199kgという恵まれた体格で、突き押しを得意としていました。最高位は東前頭11枚目（1993年5月場所）で、現在は若者頭として後進の指導にあたっています。

生い立ちと入門

中学時代には柔道などで体を鍛えており、その体格の良さから知人の紹介で春日野部屋に入門しました。1985年3月場所で初土俵を踏み、順調に番付を上げていきました。しかし、幕下時代には右肘の故障に悩まされ、三段目で一時低迷する時期もありました。

十両昇進と新入幕

故障を克服し、1991年1月場所から十両昇進を決めるまでの9場所中8場所で勝ち越し、1992年7月場所には念願の十両昇進を果たしました。重い腰を生かした重量感あふれる突き押し相撲で十両を4場所で通過し、1993年3月場所には新入幕を飾りました。

幕内での苦戦と引退

幕内では、その巨体を生かした本来の相撲が取りきれず、苦戦を強いられました。幕内での在位はわずか2場所に終わり、この頃、同じ部屋の寺尾に「タンス」というニックネームをつけられたこともありました。幕内陥落後も怪我を抱えながらも、十両や幕下で長く土俵を務めました。

2000年11月場所後、兄弟子である元十両・栃天晃が若者頭就任を辞退したため、栃乃藤が代わりに若者頭に就任することになり、2001年1月1日付で現役を引退し、若者頭に転身しました（番付には2001年1月場所まで掲載）。

主な成績

生涯成績は414勝387敗17休（95場所）、勝率は.517でした。幕内成績は12勝18敗（2場所）、勝率は.400。各段優勝は幕下で1回（1998年3月場所）を経験しています。

改名歴

力士としての改名歴は以下の通りです。

草野 達之（くさの たつゆき）：1985年3月場所 - 1986年11月場所
栃ノ藤 達之（とちのふじ たつゆき）：1987年1月場所 - 1988年11月場所
栃乃藤 達之（とちのふじ たつゆき）：1989年1月場所 - 2001年1月場所

「栃ノ（乃）藤」の四股名は、春日野部屋入門時に面倒を見てくれた藤木氏の「藤」から由来しています。

その他の情報

栃乃藤は、現役時代は突き押しを得意とし、その巨体を生かした相撲で観客を魅了しました。引退後は若者頭として、相撲界の発展に貢献しています。

関連情報

大相撲力士一覧
栃乃藤 達之 - 日本相撲協会
栃乃藤 達之 - 相撲レファレンス

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