栄町駅 (愛知県)

栄町駅：名古屋の玄関口を支える瀬戸線の中核駅

栄町駅は、愛知県名古屋市東区東桜一丁目に位置する、名古屋鉄道瀬戸線の駅です（駅番号：ST01）。地下鉄東山線・名城線栄駅、桜通線久屋大通駅に近く、複数の地下鉄駅との乗換も容易なことから、名古屋の中心地へのアクセスに非常に便利な駅となっています。

駅の歴史：瀬戸線の発展とともに歩んできた栄町駅

栄町駅が開業する以前、瀬戸線は堀川駅と大津町駅をターミナル駅としていました。その後、1976年から1978年までは土居下駅が仮のターミナル駅として機能していました。栄町駅は、瀬戸線の発展における重要な転換期を象徴する駅として、1978年8月20日に開業しました。開業当初から自動改札機が設置され、利用者の利便性向上に努めてきました。

その後も、1985年には構内禁煙、2006年にはトランパス対応開始、2011年にはmanaca導入など、時代の変化に合わせて駅設備の改良やサービスの向上を図ってきました。2012年にはトランパスサービスが終了し、manacaへの一本化が完了しました。

駅の構造と特徴：地下に広がる、快適な空間

栄町駅は島式1面2線の地下駅で、6両編成の電車に対応しています。2007年には大規模な改修工事が行われ、エレベーター、多目的トイレ、冷房装置の設置、ホームのかさ上げなどが実施されました。これらの改良により、バリアフリー化と快適性の向上が実現しました。

ホームの深さは、地下鉄東山線栄駅よりもやや深く、名城線ホームよりもやや浅くなっています。地上の近接性に配慮した設計となっており、駅周辺の地下街や地下鉄駅との連携をスムーズに行うための工夫が見られます。

駅は地下鉄栄駅・久屋大通駅と地下街（栄地下街、セントラルパーク）で接続しており、乗換が可能です。ただし、久屋大通駅とは連絡運輸を行っていないため、乗り換えの際には一度改札外に出る必要があります。

駅の出入口は、オアシス21前に2箇所あり、「瀬戸ゆきのりば」という表示があるのも特徴的です。これは、瀬戸線が名古屋の中心部へのアクセス路線としての役割を明確に示すデザインとなっています。

名鉄では最も早く磁気券方式の自動改札機を導入した駅の一つでもあり、現在でも最新のLED式列車案内表示器が設置されています。かつてはホームに売店がありましたが、現在は自動販売機コーナーになっています。

また、栄町駅は名鉄単独管理の地下駅としては唯一、開業当初から直結軌道が敷設されているという点も特筆すべきです。これは、駅の設計と建設における技術的な高度さを示しています。ホーム南側には非常階段があり、安全対策も万全です。夜間には、1編成の電車が留置されます。

駅周辺：名古屋の中心地へのアクセス拠点

栄町駅周辺は、名古屋の中心地である栄エリアに位置しています。そのため、商業施設、オフィスビル、飲食店などが多数存在し、非常に賑やかなエリアとなっています。地下鉄駅へのアクセスも良好であることから、観光客やビジネスマンなど、多くの人が利用しています。

利用状況：瀬戸線における主要駅としての地位

栄町駅は、瀬戸線の中でも特に利用客が多い駅です。2020年度の1日平均乗降人員は32,008人、2013年度には40,035人、1992年度には51,446人という記録があります。これらの数値は、瀬戸線のみならず、名鉄全線の駅の中でも上位にランクインしており、その重要性を示しています。

過去には、1日平均乗降人員が名鉄全駅中3位、瀬戸線中1位だった時期もあります。特急が停車しない駅としては、名鉄で最も利用客が多い駅の一つであり、名古屋の中心地へのアクセスにおいて、重要な役割を担っていることが分かります。

2019年度の1日平均乗車人員は20,870人で、近年は利用客数の変動が見られます。

隣の駅

栄町駅の隣は、東大手駅です。瀬戸線の普通、準急、急行列車が停車します。

まとめ：栄町駅は、名古屋の交通の要衝

栄町駅は、歴史と発展を積み重ねてきた瀬戸線における重要な駅です。便利な立地、快適な駅設備、そして高い利用客数は、この駅が名古屋の交通ネットワークにおいて不可欠な存在であることを示しています。今後も、名古屋の中心地へのアクセス拠点として、さらなる発展が期待されます。

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