栄進牧場

栄進牧場：サラブレッド生産のパイオニア

北海道浦河郡浦河町上絵笛に拠点を置く栄進牧場は、競走馬（サラブレッド）の生産を専門とする牧場です。代表は平井克彦氏が務め、その歴史は1978年、平井豊光氏によって馬主業として活動を開始したことに遡ります。

栄進牧場の歴史は、数々の名馬の誕生と密接に結びついています。1986年、生産馬であるエイシンリゲインがサファイヤステークスを制覇し、重賞競走初制覇という快挙を達成しました。この勝利は、栄進牧場の高い生産技術と、競走馬育成への情熱を示す大きな一歩となりました。

その後、2001年には経営の効率化を目的とした業務見直しが行われました。具体的には、第二分場の廃止、育成業務の一本化（久世育成センターへの集約）、繋養頭数の削減などが実施されました。これらの改革により、牧場の経営基盤はより強固なものとなり、生産効率の向上に大きく貢献しました。

栄進牧場の大きな特徴は、プライベートオーナーブリーダーであるという点です。生産されたサラブレッドのほとんどは、外部へ売却されることなく、平井克彦氏の所有馬として競走馬登録されます。これは、生産から競走馬としての活躍までを、一貫して管理・運営する独自のスタイルです。

牧場の運営資金は、競走馬の賞金収入に加え、海外から導入した繁殖牝馬を引退後に国外へ売却することで確保されています。この国際的な取引は、栄進牧場の経営を多角化し、安定的な運営に貢献しています。

本場である北海道浦河町に加え、栄進牧場は岡山県真庭市（旧久世町）に久世育成センターを設けています。このセンターは、育成馬の管理・訓練を行う重要な拠点として機能し、牧場の生産体制を支えています。

栄進牧場がこれまでに輩出したサラブレッドは数多く、その中には多くの重賞勝ち馬が含まれています。エイシンリゲイン、エイシンテンペスト、エイシンサニー、エイシンデピュティなど、数々の名馬が栄進牧場で生産され、競馬界に大きな足跡を残しています。近年では、エイシンクリックやガストリックといった活躍馬も輩出しており、その生産力は衰えることを知りません。

現在も、エイシンサンサン、エーシンヴァーゴウ、エイシンプレストンなど、多くの活躍馬が繋養されており、今後の活躍にも期待が高まります。

栄進牧場は、長年にわたる経験と独自の経営戦略に基づき、競走馬生産において高い実績を収めてきました。生産技術の向上、育成環境の整備、そして国際的な視点を取り入れるなど、常に進化を続け、日本の競走馬生産をリードする存在として、今後もその名を馳せていくことでしょう。 その歴史と実績は、日本の競馬界に多大な貢献を果たしており、今後のさらなる発展が期待されます。

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