校務分掌

校務分掌とは

校務分掌（こうむぶんしょう）とは、学校の運営において必要な業務を効果的に分担するための体制を指します。これは主に、児童・生徒の生活や進路の指導、年間の時間割の作成、保護者団体や同窓会など外部との交渉を行うために設けられる分掌組織から成り立っています。各学校において、どの分掌組織がどんな役割を担うかは異なり、分掌の名称も「○○部」や「○○課」など自由に設定されています。

校務分掌の組織構成

各分掌組織の責任者は「部長」や「課長」、または「主任」や「主事」といった呼び名で知られています。これらの責任者は、校長の指導のもと、各分掌の職員と共に業務を遂行します。なお、ほとんどの教職員は分掌組織に所属しており、時には1人の職員が複数の分掌に所属するケースも見られます。唯一、非常勤職員はこの分掌組織には含まれません。

法令上、校長や教育委員会が担う責務とされる業務でも、実際には個々の学校における業務は担当の分掌組織によって計画され、校長の承認を経て遂行されます。これらの報告は教育委員会にも提出され、その後教育委員会が実施に移します。

運営委員会の役割

教頭や事務長、各分掌の責任者で構成される運営委員会は、学校によって名称が異なることがありますが、この委員会は各分掌間の連絡や調整を行い、校長の意向をもとに重要な事案に関して助言を行う機能を果たしています。これにより、学校内の情報共有がスムーズに進むことが可能となります。

主な分掌組織の役割

各分掌の名称や役割は学校によって多様であり、また機能の統合も行われています。例えば、生徒指導と生活指導が一緒に置かれているケースなどもあり、以下は代表的な校務分掌の内容です。

総務・庶務

• - 年間の行事調整
• - 式典の企画と実施
• - 保護者団体や同窓会との連絡や調整
• - 学校広報の管理

教務

• - 教育課程の検討
• - 時間割の作成
• - 生徒の成績評価
• -教科書に関する業務

生徒指導・生活指導

• - 校則の制定
• - 生徒の生活指針の策定
• - 交通安全指導や拾得物の管理

特別活動指導

• - 生徒会や部活動の運営

進路指導

• - 進学・就職活動の支援
• - 情報の収集と提供

保健

• - 健康管理や身体測定
• - 学校医との連携

図書

• - 図書館の運営
• - 読書指導

人権教育・同和教育

• - 教育プログラムの実施

情報システム

• - 情報機器の管理と学校ホームページの運営

事務

• - 施設管理や契約業務

研修

• - 教職員の研修計画

このように、学校内の校務分掌は多様な役割を持つ組織として機能しており、それぞれの学校の実情やニーズに応じて柔軟に編成されています。教育現場においての役割を理解することは、学校運営の円滑化や教育の質向上に寄与する重要な要素となっています。

もう一度検索