桂ざこば (2代目)

二代目 桂ざこばの生涯と業績

二代目桂ざこば（1947年生まれ）は、上方落語界で名を馳せた落語家であり、タレントでもあります。本名は関口弘で、大阪市西成区出身です。彼は米朝事務所に所属し、上方落語協会の相談役としても知られています。ざこばが生まれた背景には、幼少期の複雑な家庭環境が存在しました。小学校2年生の時に両親が離婚し、父親に引き取られた後、父が失踪して自殺。母と姉とともに新たな生活を始めます。

中学時代にはアルバイトをしながら学校をサボって千日劇場に通い、落語の道を志します。そこで出会った三代目桂米朝は、最初は弟子入りを拒否しましたが、ざこばの根気強さが彼の心を動かし、入門許可が下りました。入門後は内弟子生活を送り、初舞台は3か月後の京都の拘置所での「子ほめ」という演目でした。

彼の落語スタイルは「朴訥」であり、作成した独自の「朝丸ソング」なども披露し、早くからその才能を示しました。1965年から始まった「お笑いとんち袋」という番組でレギュラー出演し、一気に知名度が上がります。また、テレビ番組「動物愛護週間」に関連する小咄がヒットするなど、バラエティ界でも活躍しました。

1988年には二代目「桂ざこば」を襲名し、襲名披露のイベントを東京で初めて行うなど、伝統と革新を融合させた落語家として注目されました。1994年には上方落語協会を脱退するも、10年後に復帰し、引き続き上方落語界で重要な役割を担いました。

ザコバは740を超えるレギュラー番組を抱え、特に『そこまで言って委員会NP』や『生活笑百科』での存在感は抜群でした。彼の持ち味である枕トークは好評で、同じ米朝一門の桂枝雀からも高く評価されていました。

私生活では、二人の姉妹の叔父であり、タレントの関口まいを実娘として大切にしていました。また、運が良いことに競艇などのギャンブルを好む一面も持ち合わせ、オーストラリアでは自ら馬主になるなど趣味を楽しむ姿が見られました。

しかし、彼の人生は平坦ではありませんでした。2017年には脳梗塞を患い、その後も体調不良に悩まされます。2024年6月、自宅で急死し、76年の人生を全うしました。彼の葬儀は米朝の葬儀と同じ斎場で行われ、弟弟子たちや親族が参列しました。

ざこばの数多の業績は、落語界だけでなくテレビ界にも多大な影響を与えました。後進に道を開いた彼の偉業は、今もなお語り継がれています。落語ファンだけでなく、彼を知るすべての人々に愛された二代目桂ざこばの存在は、永遠に色あせることはありません。

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