桂南光 (3代目)

桂南光について

三代目 桂 南光（かつら なんこう）は、1951年12月8日に生まれた上方落語家であり、タレントや司会者としても広く知られています。本名は森本 良造（もりもと りょうぞう）で、大阪府南河内郡千早赤阪村に生まれ育ちました。彼の出囃子には『猩々』が用いられ、桂べかこ時代の愛称は「べかちゃん」、中名の桂南光になってからは「なんこやん」と親しまれています。

幼少期と高校時代

高校時代まで漫画家を目指していた南光ですが、在学中に『素人名人会』（毎日放送）で漫談を行い、そこで初めて3代目桂米朝と出会いサインをもらいます。ラジオ番組を通じてディスクジョッキーを務める2代目桂枝雀に出会い、次第に落語への興味を深めていきました。特に枝雀のユニークな会話や話題に魅力を感じ、彼から落語の勉強を勧められます。

入門と師匠

南光は1970年3月3日に桂米歌子の名で落語界に入門しました。初めは枝雀の弟子としてスタートした南光は、すぐに稽古を受け始めました。高座名の変更は米朝の提案によるものであり、枝雀もその決定に同意しました。初舞台は入門の翌年、安井金刀比羅宮で行われた勉強会での『始末の極意』です。

芸歴と活動

1971年、南光は朝日放送主催の「1080分落語会」で初めての演者として舞台に立ち、落語界における名声を高めていきます。1984年にはサンケイホールで初の独演会を開催し、大きな成功を収めました。以来、多くのファンを持つ落語家としての地位を確立していきます。

一方で、1992年にはテレビ番組『べかこの自遊時間』を始めるなど、テレビ業界にも進出。1993年に「3代目桂南光」を襲名し、襲名披露の際には、「さよならべかこ独演会」として特別な舞台を設けました。彼の襲名は名優たちが名乗った由緒ある名前であり、多くの期待が寄せられました。

得意なネタと演技スタイル

南光の得意なネタには、「ちりとてちん」や「素人浄瑠璃」、「はてなの茶碗」、「質屋蔵」などがあり、彼自身のアレンジを加えたものもあります。彼のスタイルは歯に衣着せぬ物言いとダミ声に特徴づけられており、一部では「悪声」とされる声質も彼の魅力の一部となっています。

趣味と交友関係

多趣味で知られる南光は、美術館巡り、料理、オカリナ演奏など多岐にわたる趣味を持っています。また、河島英五や松任谷由実、高倉健など著名人との交流があり、音楽や芸能界の活動にも積極的に参加しています。

近年の活動

近年では『バラエティー生活笑百科』の司会を12年ぶりに復帰し、話題となりました。2021年には仁鶴の死去に伴い、新たな役割を担いながら活躍を続けてきましたが、2022年に番組が終了しました。南光は自身の活動の中で常にファンへの感謝を忘れず、公私にわたって多くの人々に影響を与えてきました。

桂南光は、落語界のみならず、テレビやその他の芸能活動を通じて、多くの人々に愛される存在として今日も活躍し続けています。彼のユニークなキャラクターと独自のスタイルは、多くのファンに支持されています。

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