桂書房

桂書房

桂書房は、1983年1月1日に勝山敏一によって設立された、富山県富山市に拠点を置く日本の出版社です。

名称の由来

その社名は、設立者である勝山氏が、かつて東京都の径書房が出版していた書籍に感銘を受けたことに由来します。同じ3文字の名称を用いることで、その精神を受け継ぐとともに、設立者の名前の一字を取り入れました。

概要

桂書房は、富山県や石川県といった北陸地方に関する著作物を中心に発行する地方出版社でありながら、毎年数多くの出版物を刊行しています。その内容は、歴史、文化、民俗、宗教といった分野に及び、地域に根ざした多様なテーマを取り扱っています。

また、桂書房は、富山県で発生したイタイイタイ病や冤罪事件である氷見事件、パワハラ（左遷問題）、いじめ問題など、社会的な事件や問題に関する書籍も積極的に刊行しています。これらの書籍は、社会に対する問題提起や告発を目的としており、出版活動を通じて社会貢献を目指しています。

さらに、桂書房は自費出版の手助けも行っており、個人の表現活動を支援する役割も担っています。

特に、青木新門著『納棺夫日記』（1993年初版刊行、2006年に定本刊行）は、本木雅弘が読んだことで映画化が実現し、滝田洋二郎監督による映画「おくりびと」として2008年に公開されました。この映画は大きな反響を呼び、桂書房の名を広く知らしめるきっかけとなりました。

桂書房は、その出版活動が評価され、第24回（2008年度）梓会出版文化賞特別賞を受賞しています。

主な刊行物

黒田俊雄『村と戦争 兵事係の証言』1988年12月刊
青木新門『納棺夫日記』1993年3月刊
青木新門『定本 納棺夫日記』（第5版）2009年3月。ISBN 978-4-903351-35-3
桂新書
その他多数

関連項目

出版社
日本の出版社一覧

脚注

2023年2月19日読売新聞13版

外部リンク

* 桂書房公式サイト

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