桂紅雀

桂紅雀（かつら こうじゃく）

桂紅雀は、1971年5月15日生まれ、滋賀県滋賀郡志賀町にルーツを持つ日本の落語家です。彼の本名は大江一夫で、現在は米朝事務所に所属しています。

幼少期と教育

幼少の頃、志賀町の小野地区で育った紅雀は、真野川で魚を捕ったり、自然と触れ合いながら成長しました。また、地元の歴史や文化にも親しみ、高島の名が芥川龍之介の小説『芋粥』に登場することを知り、誇りを持つようになったといいます。滋賀県立高島高等学校を卒業後、酪農学園大学に進学。その大学時代には落語研究会に所属し、後に2代目桂枝雀の落語に感銘を受け、弟子入りを志願するようになりました。

落語家としての道のり

1995年の夏、紅雀は枝雀の全国公演に参加し、初めて楽屋での面会を果たします。彼は大阪府四條畷市で枝雀に出会うことができず、初めて会えたのは青森県弘前市でした。1995年9月18日に入門を許され、枝雀の最後の弟子となりました。これにより、14年ぶりの新たな弟子を迎える形となりました。また、紅雀は通い弟子としてのスタートから、すぐに住み込みの弟子へと変わりました。枝雀の教育は非常に細かい指導が中心でしたが、紅雀に対しては少し異なるスタイルで、独自の表現を受け入れることがありました。

紅雀は1996年の安井金比羅会館での米朝落語研究会で初舞台を踏みました。1997年、師匠の枝雀がうつ病で苦しむ中、彼を支える存在となります。具体的に言うと、枝雀の還暦記念公演において、彼が出番を持つ唯一の前座として活躍しました。

活動と業績

彼の取り組みは続き、2004年4月20日には大津中央郵便局の一日局長を務め、地域と関わりを持ち続けました。しかし、2007年から体調を崩し、実家で静養を余儀なくされました。約2年後の2009年9月13日にはABCホールでの初の独演会を開催し、再び舞台に立ちました。

得意なネタ

紅雀の得意な演目には、「子ほめ」「七度狐」「いらち俥」などがあり、彼の軽妙な語り口が特徴です。

プライベートと趣味

紅雀は剣道二段の腕前を持ち、競馬にも興味を示しています。また、喫煙者でもあります。彼の愛嬌ある人柄は、桂吉朝が胃癌からの療養明けに彼をネタにするエピソードにも表れています。このエピソードはCD音源としても残っているようです。

メディアでの出演

彼は現在、テレビ滋賀プラスワンなどに出演しており、過去にはラジオ番組やNHKなど多くのメディアに関わってきました。CM出演では、日本コカ・コーラの「綾鷹」にも参加しており、他の著名な落語家たちと共演しています。

まとめ

桂紅雀は、滋賀県から全国にその名を轟かせる落語家としての地位を築いてきました。彼の独自の視点や表現力は、多くのファンに愛されており、その活動は今後もますます注目されています。

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