桃山丘陵

桃山丘陵：歴史と自然が織りなす丘

桃山丘陵は、京都市伏見区の中央に位置する標高約100mの丘陵地帯です。かつて伏見城を中心に政治都市として発展した桃山地区の北半分を占め、豊かな自然と数々の歴史的遺産が共存する場所として知られています。

桃山丘陵の歴史

桃山丘陵は、その名の通り、安土桃山時代の歴史と深く関わっています。かつて木幡山と呼ばれていたこの地は、豊臣秀吉が伏見城を築城したことで大きく変貌を遂げました。秀吉は宇治川の治水工事を行い、奈良街道を付け替えるなど、城下町の整備に尽力しました。伏見城は政治の中心地となり、城下町は碁盤の目のように整備され、商業も発展しました。しかし、慶長伏見地震によって城は倒壊。その後、丘陵の頂に木幡山伏見城が再建されました。

江戸時代に入ると、伏見城は廃城となり、桃の木が植えられるようになりました。この頃から「桃山」と呼ばれるようになり、安土桃山時代や桃山文化の語源となりました。

明治時代には、丘陵の大部分が皇室御料地となり、明治天皇陵が造営されました。最寄りの桃山駅が拡張され、多くの参拝客が訪れるようになり、周辺は高級住宅地として発展しました。近年では、伏見桃山城キャッスルランドという遊園地が開園しましたが、閉園後は伏見桃山城運動公園となり、模擬天守が残されています。

桃山丘陵の見どころ

伏見桃山陵: 明治天皇が埋葬されている陵墓。
桃山陵墓地: 皇族の墓所。
乃木神社: 乃木希典を祀る神社。
伏見桃山城運動公園: 模擬天守がシンボル。
御香宮: 名水百選に選ばれた「御香水」が湧く神社。表門は伏見城の大手門だったと伝えられています。

桃山丘陵の自然

桃山丘陵は、緑豊かな自然に恵まれており、探鳥地としても知られています。丘陵を散策すると、四季折々の植物や野鳥の姿を楽しむことができます。また、丘陵周辺には湧き水が豊富で、酒造りに適した水として利用されています。伏見が日本を代表する酒どころとなったのも、桃山丘陵の恩恵と言えるでしょう。

桃山丘陵へのアクセス

JR奈良線 桃山駅
京阪宇治線 桃山南口駅、観月橋駅
京阪本線 丹波橋駅、伏見桃山駅
* 近鉄京都線 近鉄丹波橋駅、桃山御陵前駅


桃山丘陵は、歴史と自然が調和した魅力的な場所です。伏見を訪れた際には、ぜひ足を運んでみてください。

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