桐ヶ谷斎場

桐ヶ谷斎場について

桐ヶ谷斎場（きりがやさいじょう）は、東京都品川区西五反田に位置する民間経営の火葬場です。運営は、東京博善株式会社であり、この企業は東京に6つの斎場を擁する広済堂ホールディングスグループに属しています。桐ヶ谷斎場は、1998年に大規模な改築を行い、現代的な火葬設備を整備しました。

歴史的背景

桐ヶ谷斎場の歴史は、江戸時代の将軍・徳川家光の時代にまでさかのぼります。当時、長松寺の荼毘所が霊源寺に移設されたことが、桐ヶ谷斎場の起源とされています。霊源寺は現在でも斎場の向かいに位置しております。

斎場は当初、簡素な作りで火葬は昼夜を問わず行われていましたが、明治初年には昼の火葬が中止され、その後1865年（明治18年）に寺から独立し匿名組合の経営へと移行しました。昭和4年（1929年）からは、現在の運営会社である博善社が管理を行っており、歴史を重ねています。また、桐ヶ谷斎場の名前は旧桐ヶ谷村に由来し、地域の歴史を反映しています。

施設の概要

桐ヶ谷斎場は、火葬炉を12基備えており、そのうち8基は最上等の火葬炉で、特別室が2基、特別殯館も2基設けられています。これらの設備は全て都市ガスを使用したロストル式です。休憩室は10室あり、斎場としては、従来型が6室、新型が6室存在しており、家族葬などの小規模な葬儀にも対応しています。

特に、令和5年4月には新型式場が完成し、従来の控室を改装して式場兼会食会場として利用できるようになりました。これにより、葬儀の進行時間をよりスムーズに管理することが可能となりました。

通夜と告別式

通夜は、原則午後6時に開始し、午後7時に終了する形式がとられています。告別式については、他の部屋や自宅葬、さらには「直葬」を行わない家族との時間調整が行われるため、各葬家のニーズに応じた柔軟な対応が可能です。出棺の際は、霊柩車を使って火葬棟へ棺を移動するか、職員が台車を用いて運ぶという二つの選択肢があります。

葬儀に関わった著名人

桐ヶ谷斎場では、多くの著名人の葬儀が行われており、火葬と葬儀の両方を行った有名人の中には、三島由紀夫や美空ひばり、青木一雄、渡辺淳一などがいます。また、火葬のみが行われた有名人には、力道山や田宮二郎、いかりや長介などもおります。

アクセス

桐ヶ谷斎場へのアクセスは比較的良好で、最寄駅は東急目黒線の不動前駅から徒歩で約7分です。また、JR山手線や東急池上線、都営浅草線の五反田駅からは東急バス渋72系統を利用し、「桐ヶ谷」で下車することができます。

桐ヶ谷斎場は地域の歴史を感じさせる施設であり、現代のニーズにも応えた多様なサービスを提供し続けています。

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