桑原妙子

桑原妙子（くわばら たえこ）は、日本の合唱界を牽引する指揮者として知られています。フェリス女学院短期大学音楽科を卒業後、佐々木成子氏、木下武久氏に師事し、音楽の研鑽を積みました。ピアニストである桑原春子さんは実の娘にあたります。

教職としては、フェリス女学院大学音楽学部の講師を務めた後、1963年に小田原少年少女合唱隊を設立しました。以来、今日に至るまで、その指導にあたり、同合唱団を日本を代表する児童合唱団へと育て上げました。桑原氏の指導のもと、同合唱団は数多くの演奏会や音楽祭で高い評価を得ています。

さらに、同合唱団の卒団生によって組織されたマルベリー・クワイアでは、全日本合唱コンクール全国大会で金賞および文部大臣奨励賞を受賞したほか、宝塚国際室内合唱コンクールでは第1位金賞に輝きました。また、ハンガリーやイタリアなど、海外のコンクールにおいても数々の賞を獲得し、その実力は国際的にも高く評価されています。

桑原氏は、小田原少年少女合唱隊とマルベリー・クワイアの指導に加え、他の合唱団の指揮や指導、各種講習会の講師も務めるなど、その活動は多岐にわたります。合唱の本質に迫る指導は、多くの音楽家や合唱愛好家から支持を集めています。

教育出版の音楽教科書や合唱曲集、全日本合唱普及会の合唱曲集CDなど、数多くの録音にも携わり、合唱音楽の普及に貢献しています。

近年では、神奈川県合唱連盟の理事長として、同連盟が推進する「地域と結ぶ合唱プロジェクト」を通して、地域社会における合唱の普及と発展に尽力しています。さらに、小田原市教育委員としても活動し、地域教育にも貢献しています。

桑原妙子氏は、その卓越した指導力と情熱によって、日本の合唱界の発展に大きく貢献している、まさに合唱界の第一人者と言えるでしょう。

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