桜駅 (愛知県)

桜駅（さくらえき）

桜駅は、愛知県名古屋市南区呼続4丁目にある名古屋鉄道名古屋本線の駅で、駅番号はNH30です。現在、桜駅では普通列車のみが停車していますが、1990年代の初めには特定の時間帯に準急列車も停車していました。なお、関駅が廃止されたことにより、桜駅は名鉄で唯一の一字駅となっています。

歴史

桜駅の歴史は、1917年の開業から始まります。当初は愛知電気鉄道の駅として運営されていましたが、1935年に名岐鉄道との合併に伴って名古屋鉄道の駅となりました。その後、時代の変遷に伴い、1983年に駅舎が改築され、跨線橋が新設されました。2004年には無人化が進められ、IT化が進展する中で「トランパス」が導入されました。2011年にはICカード乗車券「manaca」も使えるようになり、さらなる利便性が向上しましたが、2012年に「トランパス」は供用終了となりました。

駅構造

桜駅は相対式2面2線ホームの地上駅であり、終日無人で運営されています。駅集中管理システムが導入されており、管理は神宮前駅が行っています。ホームは6両分の有効長があり、改札口は1番線に1か所のみ設けられています。2番線との連絡は跨線橋を利用します。以前は名古屋市立桜台高等学校の通学時間帯に利用できる臨時出入口があったものの、現在は廃止されています。

また、駅には自動券売機が存在し、改札内には男女別のトイレが備えられています。特に、2番線には改札口がなく、車椅子利用者には係員の補助が必要です。駅間距離は本笠寺駅まで0.7kmと近く、線路は直線のため、ホーム端から隣駅が見えるほどの距離です。将来的には駅の高架化計画も進行中で、2030年代半ば以降に工事が予定されています。

利用状況

桜駅は朝夕のラッシュ時には桜台高校へ通う高校生で多く賑わいますが、近隣には名古屋市営地下鉄桜通線の桜本町駅があるため、普段の利用者は少ない傾向です。しかし、岡崎方面から来る乗客にとっては地下鉄への乗り換えのための停車駅として利用されています。2020年度の1日平均乗降人員は3,621人で、かつては多くの利用者がいたものの、近年は減少が見られます。

駅周辺

駅名の「桜」は“狭い窪地”を意味する言葉に由来し、周辺は住宅地です。1970年代までは桜本町一丁目交差点付近に名古屋市電の桜本町一丁目停留場が存在した歴史があります。周辺には呼続公園や富部神社、桜神明社といった施設も点在しています。さらに、名古屋市営バスの停留所が駅の東側および北側に設置され、アクセスも良好です。

駅周辺の発展とともに、桜駅は名古屋市南区の交通の要所としての役割を果たし続けています。

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