桟橋通四丁目停留場

桟橋通四丁目停留場

桟橋通四丁目停留場（さんばしどおりよんちょうめていりゅうじょう）は、高知県高知市桟橋通四丁目に所在する、とさでん交通桟橋線の路面電車停留場です。高知市の市街地から南へ伸びる桟橋線において、運行上の重要な拠点の一つとして機能しています。

歴史

この停留場は、明治時代にさかのぼる古い歴史を持っています。その開設は1904年（明治37年）5月2日のこと。これは、当時の事業者であった土佐電気鉄道が、桟橋線の一部区間として、梅の辻停留場から桟橋停留場までの間を開業させた際に、沿線に設けられた停留場の一つです。開業当初は現在の名称ではなく、「中堤停留場（なかづつみていりゅうじょう）」と呼ばれていました。当時の桟橋線は、しばしば「潮江線」とも称されており、高知市内の交通網の整備が進む中で重要な役割を担いました。現在の「桟橋通四丁目停留場」という名に改称されたのは、それからしばらく経った1938年（昭和13年）2月1日です。この時点で、現在の町名に対応した停留場名となりました。

その後、長年にわたり土佐電気鉄道の停留場として営業が続けられてきましたが、公共交通を取り巻く経営環境の変化に対応するため、事業再編が実施されました。2014年（平成26年）10月1日、土佐電気鉄道は高知県交通および土佐電ドリームサービスと経営統合を果たし、新たな運行事業者として「とさでん交通」が発足しました。これに伴い、桟橋通四丁目停留場も運営主体がとさでん交通へと変更され、現在に至っています。

構造

桟橋線の軌道は、他の多くの日本の路面電車路線と同様に、一般の道路空間上に敷設された併用軌道となっています。したがって、桟橋通四丁目停留場も、この道路上に安全地帯としてホームが設置されています。ホームは上下線用にそれぞれ一つずつ、合計で2面が設けられています。これらのホームは、南北方向に敷かれた2本の線路を間に挟むように配置されています。

ただし、この停留場の構造における特徴的な点は、二つのホームが互いに近接しておらず、間に交差点を挟んで南北に離れて設置されていることです。具体的には、桟橋方面へ向かう電車が停車するホームは、交差点の北側に位置しています。一方、はりまや橋や高知駅方面へ向かう電車が停車するホームは、交差点の南側に設けられています。このため、利用者は乗車する方向によって、交差点のどちら側のホームに向かうべきかを確認する必要があります。

また、当停留場のすぐ南側、次の桟橋車庫前停留場との間には、とさでん交通の桟橋車庫が広がっています。この車庫から朝や日中に営業運転を開始するために出庫する電車は、桟橋通五丁目方面へ回送される一部の列車を除き、全てこの桟橋通四丁目停留場を始発として運行されています。このことから、桟橋通四丁目停留場は、単なる中間停留場としてだけでなく、桟橋線の運行系統における重要な発着点の一つとしての機能も担っていることがわかります。

停留場周辺

桟橋通四丁目停留場の周辺は、高知市の市街地南部に位置し、住宅地が広がる中に様々な施設が点在しています。文化的な施設としては、日本の歴史において重要な位置を占める自由民権運動に関する展示を行っている高知市立自由民権記念館が比較的近くにあります。また、地域の住民がリラックスしたり、子供たちが遊んだりするための空間として利用されている仲田公園も徒歩圏内にあります。

治安維持を担う公共機関として、高知県高知南警察署もこのエリアに位置しています。周辺の主要な交通路としては、高知県道34号桂浜はりまや線が通っており、この道路沿いに停留場が設けられています。さらに、とさでん交通の路面電車に加えて、路線バスも運行されており、「桟橋通四丁目」という同名のバス停留所も設置されています。これにより、バスと電車を乗り換える際の利便性も確保されており、公共交通ネットワークにおける結節点の一つとしての役割も果たしています。

隣の停留場

とさでん交通桟橋線における桟橋通四丁目停留場の隣接停留場は以下の通りです。

* 桟橋通三丁目停留場 - 桟橋通四丁目停留場 - 桟橋車庫前停留場

北方向、はりまや橋・高知駅方面へは桟橋通三丁目停留場が隣であり、南方向、桟橋線終点である桟橋方面へは桟橋車庫前停留場が隣となります。

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