森光正吉

森光正吉 - 元プロ野球選手の軌跡

森光正吉（もりみつ しょうきち）は、1941年3月5日に高知県須崎市で生まれた元プロ野球選手です。彼はアンダースローの投手として高校時代からその名を知られる存在でした。特に高知商業高校では、1958年の春と夏の甲子園に連続で出場し、非常に印象的な成績を残しました。

高校時代の活躍

森は春の選抜大会では1回戦で和歌山工業を完封する素晴らしい投球を見せる一方、2回戦では延長戦にまで持ち込まれた試合で海南高校の宗邦夫投手に惜しくも敗れてしまいました。しかし夏の選手権では、特に記憶に残る活躍を見せました。2回戦の松阪商業との試合では、ノーヒット・ノーランを達成し、その後の準々決勝では平安高校を相手に1安打に抑える完封勝利を飾ります。

さらに準決勝では柳井高校の友歳克彦投手と対戦し、1点差で敗れるものの、高校時代から素晴らしい成績を残したことは彼のキャリアの基盤となりました。森には、かつての高校同期には遊撃手の尾崎靖夫、1年後輩には左翼手の倉内顕があり、ピッチャーとしても強力なチームメイトに恵まれていました。彼の投球スタイルにはシュートやカーブがあり、それにより多くの打者を打ち取っていました。

プロ入りと阪神タイガースでのキャリア

森は1959年に大阪タイガース（後の阪神タイガース）に入団しましたが、最初の数年間は二軍での活動が中心となりました。しかし、1963年にはようやく一軍の舞台に登場し、主に中継ぎ投手として26試合に出場しました。

特に印象深いのは、4月29日の国鉄スワローズ戦でのプロ初勝利です。この試合では4回から救援登板し、無失点で試合を締めくくりました。また、初先発となった5月23日には国鉄スワローズの金田正一と投げ合う機会がありましたが、4回を投げ終わった段階で2失点を喫し、敗戦投手となりました。

この1963年が彼のプロでの成績のピークとなり、この年以外には一軍での登板がほとんどなかったことは、彼にとって厳しい時期でもありました。1969年にはチームを退団し、その後は球団職員としてのキャリアを歩み始めました。

背番号と記録

森光正吉の背番号は33で、これが彼のプロ野球キャリア全体で使われた番号となります。なお、彼のプロ野球時代の記録は、後の世代に多くの選手たちに影響を与えるものでした。彼の名前は、『日本プロ野球記録大百科2004』の中にもしっかりと記載されています。森のプレースタイルは、当時のプロ野球界においてその独自性を持ちながら、特に投手としての魅力を放っていました。

結論

森光正吉は、高知県出身のプロ野球選手としてその名を残し、特に高校時代の輝かしい成績は今でも語り継がれています。プロ入り後の彼は、阪神タイガースでの挑戦を通じ、数々の試合や思い出をつくりながら、そのキャリアを全うしました。引退後も球団に関わり、多くのファンや若手選手に影響を与え続けた存在です。

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