槌山城

槌山城（つちやまじょう）

槌山城は、現在の広島県東広島市八本松町吉川に存在した日本の城、具体的には山城です。この城は、東広島市によって史跡として指定されています。

沿革

1523年、尼子氏の侵攻により、大内氏が安芸国を支配するための拠点であった鏡山城が戦によって落城しました（鏡山城の戦い）。その後、大内氏は鏡山城を奪還しましたが、その防御力に不安を感じた大内義隆は、鏡山城を廃城とし、代わりに曽場ヶ城を築城しました。さらにその後、本格的な山城として槌山城を完成させました。天文12年（1543年）には、弘中隆兼が槌山城に入城しました。この頃が槌山城の築城年代として推定されていますが、それ以前に砦規模の城が存在していたという説もあります。

天文20年（1551年）には、陶隆房（後の陶晴賢）が反乱を起こし（大寧寺の変）、大内義隆が殺害されるという事件が起こりました。この事件後、安芸国内の義隆派の人々は槌山城に立て籠もりました。安芸国で最も有力な人物であった毛利元就は、陶晴賢（隆房から改名）の命令を受け、平賀隆保が籠る頭崎城を落城させた後、菅田宣真らが籠る槌山城を攻撃しました。毛利元就は、強攻策では被害が大きいと判断し、策略を用いて城兵をおびき出し、殲滅することで槌山城を落城させました。その後、槌山城は廃城となりました。

城跡の概要

槌山城は、比高260メートルの山頂を中心に、東西400メートル、南北250メートルに及ぶ広さを持っています。城は山頂の主郭群を含め、4つの郭で構成されています。山は険しく、道も細いため、非常に堅固な城であったと考えられています。二宮俊実の覚書には、「先手の大将が負傷し、兵が争って下山したため、後方にいた兵も引き返さざるを得なかった」という記述が残されており、その堅牢さを物語っています。

脚注

市指定史跡

関連項目

日本の城一覧

外部リンク

* 安芸・毛利一族HP-史跡案内板-東広島市 - ウェイバックマシン（2016年3月6日アーカイブ分）

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