平賀隆保

平賀隆保（ひらが たかやす）

平賀隆保は、戦国時代の武将であり、安芸国の国人領主として知られています。彼は大内氏の家臣であり、沼田小早川氏の一族でした。後に安芸平賀氏の家督を相続し、その名を歴史に刻みました。

生涯

隆保は、安芸国の国人領主である船木常平（小早川扶平の三男）の次男として生まれました。幼名は亀寿丸と名付けられました。彼の従兄には小早川正平がいました。

父・常平は、周防・長門国の戦国大名である沼田本家の当主で、兄の興平に従い尼子方についていました。しかし、やがて興平が大内方に寝返った際、常平は尼子家に残ったとされています。この結果、本家と袂を分かつこととなり、大内家と尼子家の争いの最中、天文10年（1541年）に興平の後を継いでいた沼田家の当主・正平によって攻められ、自刃しました。隆保は大内義隆に庇護され、兄弟と共に山口に送られ、人質でありながら義隆の寵童となりました。当時、彼は9歳または10歳であったとされています。

天文18年（1549年）、大内方である安芸の国人領主・平賀隆宗が備後神辺城の攻撃中に亡くなると、隆宗の祖父である平賀弘保は、隆宗の弟・新九郎（後の平賀広相）への家督相続を願いました。しかし、義隆はその願いを聞き入れず、寵童であった亀寿丸を平賀氏の当主に据えました。平賀氏の一族はこれを不満に思っていましたが、表立った抵抗はできませんでした。平賀氏の当主となった亀寿丸は、間もなく義隆より偏諱を受け、隆保と名乗るようになりました。

しかし、その義隆が天文20年（1551年）に陶隆房の謀反によって殺害されると（大寧寺の変）、毛利元就が隆房の意向もあり隆保の頭崎城を攻撃しました。隆保は西条盆地の大内氏拠点である槌山城に逃亡し、そこで最後の抵抗を試みましたが、元就の攻撃によって落城し、自刃しました。平賀氏の家督は新九郎（平賀広相）が継ぎました。隆保の生年は不明ですが、山口に送られた時の年齢を基に逆算すると、1531年または1532年となるでしょう。

平賀隆保は、大内氏の寵童から一転、毛利元就との戦で жизньюを閉じた波乱万丈の武将でした。

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