横向大橋

横向大橋 (よこむきおおはし)

横向大橋は、福島県耶麻郡猪苗代町に位置する道路橋であり、国道115号（国道459号重複）の土湯バイパスを通しています。

概要

横向大橋は、土湯峠の冬期交通を確保するために建設された土湯バイパスの一部を構成しています。高森川と滝ノ沢が合流する谷を、大きなカーブを描きながら跨いでいます。

路線データ

形式: 9径間連続PC箱桁橋
全長: 350.0m
最大支間長: 42.0m
幅員: 9.7m
平面曲線半径: 250m
縦断勾配: 4.8%
設計: 星野邦夫橋梁設計事務所
施工: ピー・エス、会津工建社共同企業体
* 竣工: 1990年（平成2年）11月

構造と特徴

横向大橋は、9径間のPC箱桁橋として建設され、1990年11月に竣工しました。建設には、反力集中方式押出し工法が用いられています。橋桁は大きくカーブしており（平面曲線桁）、両端の橋台を支点としたアーチ構造を形成しています。この構造により、地震や温度変化による橋桁の伸縮など、水平方向に作用する力は橋台に伝達され、橋脚にかかる水平力を低減しています。

特徴的な八角柱状の橋脚は、基礎構造を小さくし、地形の改変を最小限に抑える役割を果たしています。これにより、磐梯朝日国立公園内に位置する橋梁周辺の環境維持と景観との調和が図られています。

受賞と記念碑

これらの実績が評価され、横向大橋は1990年度の土木学会田中賞を福島県内の橋梁として初めて受賞しました。これを記念して、橋梁の起点部分には賞碑のレプリカが設置されています。

ふくしまの橋カード

2017年11月からは、「ふくしまの橋カード」のNo.2として選定され、道の駅つちゆにて配布されています。橋カードは、橋梁の魅力を伝えるとともに、地域観光の振興にも貢献しています。

横向大橋は、その美しい景観と調和した設計、革新的な構造、そして環境への配慮から、多くの人々を魅了し続けています。

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