横山武司

横山 武司

1996年7月2日生まれ、日本の男性柔術家であり、総合格闘家。現在、Fighting NEXUSフェザー級王者として活躍している。

幼少期よりPRIDEやDREAMといった総合格闘技イベントに触れ、格闘家を志す。小学校では兄と共に伝統派空手と柔道に取り組み、中学からはブラジリアン柔術の世界へ。ここで彼は柔術の魅力に深く惹きつけられ、その技術を磨き上げた。

柔術家として、彼は国際舞台でも国内でも実績を重ねている。2018年には、世界最高峰の大会であるムンジアル（世界柔術選手権）のアダルト茶帯フェザー級でベスト8に進出。翌2019年には、全日本柔術選手権のアダルト黒帯フェザー級で優勝を飾り、国内トップクラスの柔術家としての地位を確立した。

柔術で培った卓越した技術を携え、2022年にプロ総合格闘技のキャリアを開始。同年2月13日、Fighting NEXUS vol.26でのプロデビュー戦では、木村豊を相手に得意の三角絞めを極め、1ラウンド一本勝ちという鮮烈なデビューを飾った。

プロ転向後、無敗で勝ち進んだ横山は、同年11月7日のFighting NEXus vol.29で、当時のフェザー級王者であった山本空良へのタイトル挑戦権を獲得。王者との一戦は白熱したが、冷静な試合運びで判定を制し、2-0で勝利。プロ無敗のままFighting NEXUSフェザー級王座を獲得した。

国内最大級のイベントRIZINへの参戦は、2023年5月6日のRIZIN.42で実現。元GRACHAN2階級制覇王者の山本琢也と対戦。このRIZINデビュー戦でも、横山は持ち前の寝技で主導権を握り、1ラウンドにアームバーで一本勝ちを収め、強烈なインパクトを残した（この試合は相手選手の計量オーバーにより特別ルールで行われた）。

RIZINでの連勝を狙った2023年9月24日のRIZIN.44では、元Rebel FCフェザー級王者の摩嶋一整と対戦。しかし、この試合では摩嶋の前に苦戦し、0-3の判定負けを喫する。これが、横山にとってプロ総合格闘技キャリア初の黒星となった。

キャリア初の敗北後、横山は深刻な試練に見舞われる。2023年10月、網膜剥離と診断され、一時的に視力を失う状態に。手術を受けたが、原因は摩嶋戦前の練習中のアイポークではないかと語っている。さらに11月には別の箇所の剥離が判明し再手術が必要となるなど、度重なる困難を乗り越え、本格的な練習再開までには約半年を要した。

過酷なリハビリを経て、横山は戦線に復帰。復帰戦は、自身が持つFighting NEXUSフェザー級タイトルの防衛戦として、2024年8月25日のFighting NEXUS vol.36で行われた。挑戦者はFighting NEXUSライト級王者の岸野“JUSTICE”紘樹。2階級制覇を目指す強敵に対し、横山は1ラウンドに得意の三角絞めで一本勝ち。見事王座の初防衛に成功し、完全復活を印象づけた。

そして、2025年3月30日のRIZIN.50に参戦。木村柊也との対戦では、自身のグラウンドへの引き込みやタックルが警戒され、逆に打撃を許してしまう展開となる。試合は1ラウンドわずか54秒、木村の右フックからのパウンドによりTKO負けを喫した。

柔術で培った卓越したグラップリング技術と、網膜剥離という大きな怪我を乗り越えた不屈の精神を持つ横山武司。現在のFighting NEXUS王者として、そして今後のRIZINでの活躍に注目が集まる。

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