横山龍之介

横山 龍之介

新潟県中蒲原郡小須戸町（現在の新潟市秋葉区）に1988年9月29日に生まれた横山龍之介は、かつてプロ野球選手として活躍した右腕投手です。

高校時代とプロ入り

地元の強豪校、日本文理高校に進学した横山氏は、1年生の頃から早くも頭角を現し、ベンチ入りを果たしました。エースとなった2006年には、春と夏の甲子園に連続出場。特に春のセンバツでは、新潟県勢にとって初の勝利を挙げ、チームをベスト8進出へと導く原動力となりました。高校での活躍が認められ、同年の高校生ドラフト会議において、阪神タイガースから4巡目で指名を受け、プロ野球選手としてのキャリアをスタートさせました。

プロでのキャリア

阪神に入団した横山氏でしたが、プロの壁にぶつかります。入団後の2007年、2008年は二軍でも登板機会が限られ、満足な成績を残せませんでした。しかし、迎えた2009年には登板数が増加し、二軍でのプロ初勝利をマークするなど、着実に成長を見せます。

そして、フォーム改造を決断した2010年が転機となりました。長年培ってきた上手投げから腕を下げ、サイドスローに近い投球スタイルへと変更。これが功を奏し、同年6月22日には念願の一軍初昇格を果たします。6月27日には、明治神宮野球場で行われた東京ヤクルトスワローズ戦でプロ初登板も経験しました。二軍ではこの年、リーグ最多となる50試合に登板。4勝1敗、防御率2.51、WHIP1.26という抜群の成績を残し、特に防御率は投球回数46回2/3で被安打41、与四球18と安定していました。この活躍が評価され、球団制定のファーム年間MVP（投手部門）を受賞するなど、ファームでの実績を着実に積み上げました。

続く2011年シーズンは一軍での登板はありませんでしたが、二軍では35試合に投げ、防御率1.06という圧巻の数字を記録しました。しかし、2012年も一軍での出番はなく、二軍で18試合に登板し防御率3.46という成績にとどまります。そして、同年10月2日、球団から戦力外通告を受け、現役続行を目指して12球団合同トライアウトに参加しましたが、獲得球団はなく、この年限りでプロ野球選手としてのキャリアを終えることとなりました。

投球スタイルと人物

プロ入り前は最速140km/h前後のストレートに縦横2種類のスライダーを組み合わせる上手投げの投手でしたが、2009年頃からのサイドスロー転向後は、変化球を巧みに操り、打たせて取るピッチングが持ち味となりました。プロ引退後、軟式野球に舞台を移してからは、新たにツーシームも習得しています。

野球以外では、書道が得意で3段の腕前を持っています。私生活では、阪神退団後に故郷へ戻った際、胎内市役所の軟式野球チームの先輩の奥様の双子の妹さんと巡り合い、2014年5月5日に結婚。同年10月25日には新潟市内で結婚式を挙げています。

現役引退後

プロ野球を引退した横山氏は、郷里である新潟県へと戻りました。胎内市の臨時職員として勤務を開始し、2014年4月からは正職員に登用され、現在は胎内市教育委員会の生涯学習課スポーツ振興係の職員として、地域社会に貢献しています。教育委員会が毎年夏に主催する阪神タイガースOBによる野球教室には、OBの一人として積極的に参加し、子どもたちの指導にあたっています。

また、勤務先である胎内市役所の軟式野球チームにも所属しています。全日本軟式野球連盟の規定により、プロからの転向後1年間は官公庁の大会を除いて公式戦への出場が制限されていましたが、2014年からは主戦投手として再びマウンドに上がり、国体新潟県予選や全国官公庁軟式野球大会などの主要大会でも活躍を続けています。

記録

初登板：2010年6月27日、対東京ヤクルトスワローズ8回戦（明治神宮野球場）
初奪三振：2010年6月29日、対中日ドラゴンズ10回戦（阪神甲子園球場）
背番号：68（2007年 - 2012年）

横山龍之介氏は、プロ野球選手としての経験を活かし、現在は地元・新潟県でスポーツ振興に尽力しながら、アマチュア野球の世界でも現役を続けています。

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関連人物
ハンカチ世代

関連項目
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