横浜シーサイドライン金沢シーサイドライン

金沢シーサイドラインの概要

金沢シーサイドラインは、神奈川県横浜市に位置する新交通システムで、JR根岸線の新杉田駅と京急本線の金沢八景駅を結んでいます。この路線は、全線にわたる非電化の案内軌条式鉄道であり、横浜シーサイドラインが運営しています。この路線は、都市計画法に基づいて「横浜国際港都建設計画都市高速鉄道第3号金沢シーサイドライン」として位置づけられています。もともとは「金沢シーサイド線」として知られていました。

開業の背景

この路線は、1973年に策定された「横浜市総合計画」と、1981年の「よこはま21世紀プラン」に基づき、金沢区の工業団地の交通需要に応えるために建設が計画されました。1983年、当時の建設省と運輸省の指導のもと、「新交通システムの標準化とその基本仕様」に従って設計されたこの路線は、「標準型新交通システム」の第1号として位置づけられました。

建設にあたっては、横浜新都市交通がコンペティションを実施し、三菱重工業や東急車輛製造などの合同チームが選ばれましたが、1985年には地域の反発を受け、開業が遅れることになります。1989年に仮駅が設置され、ついにこの路線が暫定開業しました。最終的には、2019年に本駅が開業し、拡張工事が完了しました。

経営と運行

金沢シーサイドラインは、開業以降しばらくの間、乗客数が伸び悩み、経営が厳しい状況にありました。しかし、2002年度以降は経営改善策やダイヤ見直しにより、単年度黒字を計上するようになりました。さらに、特筆すべきは2012年度に22年間連続で無事故を達成したことで、関東運輸局から無事故表彰を受けるという成果を上げました。

路線と車両

現在の路線は、約10.9 kmの営業距離を持ち、複線区間での運行が行われています。全体にわたるシンボルカラーは、海と空をイメージしたブルーと明るいイエローオレンジです。駅は14駅あり、多くは無人ですが、一部の駅では駅員を配置しています。運賃は全線均一方式をかつて取っていましたが、現在は近隣事業者と同様の料金体系に移行しています。

使用されている車両は、2000形と呼ばれるもので、無人運転が行われる自動列車運転装置によって運行されています。過去には1000形が使用されましたが、2014年から2000形に置き換えられています。

安全対策とバリアフリー

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乗客の安全管理には細心の注意が払われており、無事故の継続が疑問視されることがなくなっています。バリアフリー設備も整備が進み、車いす利用者への配慮がされています。全駅にはエレベーターが設置されており、誰もが利用しやすい環境が整っています。

今後の展望

金沢シーサイドラインは、地元の通勤利用者に加え、観光客にとっても重要な交通手段となっています。海の公園や八景島シーパラダイスへのアクセスが便宜を図られており、観光路線としての役割も果たしています。今後も、地域住民のニーズに応えながら運営を続けることでしょう。

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