横浜南部市場

横浜南部市場の概要

横浜南部市場は、神奈川県横浜市金沢区鳥浜町に位置する、横浜市が設置した卸売市場を民営化した施設です。以前は横浜市中央卸売市場南部市場として運営されていましたが、2015年4月1日に民営化されました。現在では、花き地方卸売市場横浜南部を併設し、生鮮食品から花きまで幅広い商品を扱う地域住民にとって重要な流通拠点となっています。

歴史

横浜市中央卸売市場南部市場は、1973年に開設されました。これは、横浜市民、特に湘南方面や三浦半島に住む人々のための流通拠点として、卸売市場法に基づいて運営されていたものです。1987年には、全国で初めて市場に面した海から海水を汲み上げて利用する「活魚用海水供給施設」が建設されるなど、先進的な取り組みも行われていました。

2010年には、横浜市経済局により、南部市場を本場に統合する再編計画が発表されました。この計画に基づき、2015年3月末に南部市場は中央卸売市場としての機能を廃止し、本場に統合されました。これにより、市場の機能は再編されましたが、南部市場の施設はその後も、民営化を経て「横浜南部市場」として、地域経済の一翼を担っています。

民営化後の展開

中央卸売市場としての機能が廃止された後、南部市場の施設は、「本場を補完する加工・配送および流通の場」として活用されることになりました。また、「賑わいを創出するエリア」として、跡地の一部を整備し、2019年9月20日には食に関連した集客施設「ブランチ横浜南部市場」が開業しました。さらに、花き部は民営地方卸売市場「花き地方卸売市場横浜南部」として新たなスタートを切りました。民営化により、市場は新たな展開を見せています。

施設構成

民営化後の主な施設

食の専門店街: 多様な飲食店や食料品店が集まるエリアです。
ブランチ横浜南部市場: 食とエンターテイメントが融合した複合施設です。

中央卸売市場廃止以前の施設

敷地総面積: 168,227m2
水産物部: 海産物を扱う卸売場です。
青果部: 野菜や果物を扱う卸売場です。
花き部: 花や植木を扱う卸売場です。
冷蔵庫棟: 生鮮食品を保管する施設です。
バナナ発酵室: バナナを追熟させる施設です。
関連商品売場（関連棟）: 市場に関連する商品を販売する施設です。
食品衛生検査所: 食品の安全性を検査する施設です。

花き地方卸売市場横浜南部

花き地方卸売市場横浜南部は、横浜市中央花き卸売協同組合が運営する花きの地方卸売市場です。2015年4月1日に、横浜南部市場に併設される形で開設されました。この市場は、地域に新鮮な花や植物を供給する重要な役割を担っています。

イベント

中央卸売市場時代

横浜南部市場まつり: 毎年10月に開催されていたイベントで、本場の「横浜市場まつり」と同時開催されていました。

民営化後

横浜南部市場大感謝祭: 民営化後も「横浜南部市場まつり」を引き継ぐ形で開催されるイベントです。2015年11月29日に第1回目が開催され、翌2016年には10月30日に開催されました。毎年、地域住民に親しまれるイベントとして、市場の活気を伝えています。

アクセス

所在地: 神奈川県横浜市金沢区鳥浜町1-1
電車: 金沢シーサイドライン「南部市場駅」
バス: 横浜市交通局「南部市場前」
車: 国道357号、首都高速湾岸線「杉田出入口」

関連項目

中央卸売市場
横浜市中央卸売市場 > 本場
横浜マラソン: 2015年開催の第34回大会より、場内の一部がフルマラソン部門のコースになっています。

外部リンク

横浜南部市場（横浜市経済局）
横浜南部市場 食の専門店街 -SHOKUSENGAI- 公式サイト（協同組合横浜南部市場共栄会）
横浜南部市場 食品関連卸売センター（共栄会）
ブランチ横浜南部市場 公式サイト（大和リース）
横浜南部市場 水産土曜市 (suisandoyouichi) - Facebook
* 横浜市中央花き卸売協同組合 (kakikumiai) - Facebook

横浜南部市場は、単なる卸売市場に留まらず、地域住民の生活を豊かにする多様な機能を備えた施設として、今後も発展を続けていくことでしょう。

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