横浜貿易会館

横浜貿易会館は、神奈川県横浜市中区海岸通1丁目に位置する、歴史的な建築物です。別名、横浜貿易協会ビルとも呼ばれています。

歴史

この建物は、1929年に横浜貿易協会の事務所として建設されました。横浜貿易協会は、1905年に横浜輸出協会として設立され、1919年に法人化されました。1927年には、輸入関係団体の横浜盛港会と統合し、現在の横浜貿易協会となりました。さらに1937年には、海洋会館側の増築が完了し、現在の姿に近い形となりました。

建築

横浜貿易会館は、大さん橋の入口に位置する開港広場前交差点に面したL字型の建物です。3階には横浜貿易協会の事務所があり、1階と2階には北欧料理店「スカンディヤ」、1階にはハワイ料理店「サンアロハ」やフレンチレストラン「ポモドーロ」などが営業しており、市民や観光客に利用されています。

内装は漆喰仕上げで、竣工当時から使用されているオーク材の床が今もなお健在です。建物の海岸通側には横浜海洋会館が、大さん橋側にはジャパンエキスプレスビルが隣接しています。横浜海洋会館は、横浜貿易会館と同じく大倉土木の設計・施工で、スクラッチタイル仕上げのよく似た外観を持っています。一方、ジャパンエキスプレスビルは、横浜貿易会館の施工監理にも携わった川崎鉄三の設計によるものです。

横浜貿易会館は、開港広場前交差点を挟んでシルクセンターや横浜開港資料館といった、横浜の旧来からの港湾地区の中心に位置しています。この建物およびその周辺は、横浜の歴史と文化を感じさせる景観として、多くの人々に愛され、風景画の題材やロケーション撮影の場所としても利用されています。

周辺環境

横浜貿易会館周辺には、横浜の歴史を感じさせる多くの建物が残っており、観光スポットとしても人気があります。これらの建物群は、横浜の港湾地区の歴史と文化を今に伝える貴重な存在であり、横浜の魅力を高める重要な要素となっています。

アクセス

横浜貿易会館は、みなとみらい線「日本大通り駅」から徒歩数分の場所に位置しており、アクセスも便利です。観光の際には、ぜひ立ち寄っていただきたいスポットの一つです。

まとめ

横浜貿易会館は、横浜の歴史と文化を今に伝える貴重な建築物であり、その美しい外観と歴史的な背景から、多くの人々に愛されています。周辺の観光スポットとともに、横浜を訪れる際にはぜひ足を運んでみてください。

参考文献

NPO法人横浜シティガイド協会『ハマの建築探検』神奈川新聞社、2002年6月26日、58-59頁。ISBN 978-4-87645-315-3。
川本明生『東京&横浜の長寿建築　続』深夜叢書社、2014年7月、139-140頁。ISBN 978-4-88032-416-6。

外部リンク

* 横浜貿易協会

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