横瀬浦

横瀬浦（よこせうら）

横瀬浦は、長崎県西海市西海町横瀬郷にある佐世保湾に面した港町です。16世紀には、南蛮貿易の拠点として栄え、大村純忠がポルトガル商人や宣教師を迎え入れたことで知られています。

地理

佐世保湾内に位置し、佐世保港からは連絡船で約15分とアクセスも良好です。横瀬地区は佐世保市との繋がりが深く、通勤・通学や買い物などで、佐世保市との交流が盛んです。

歴史

1561年、宮ノ前事件により平戸での貿易が困難になったイエズス会は、新たな拠点として横瀬浦に目をつけました。大村純忠の支援のもと、横瀬浦は南蛮貿易港として発展を遂げます。

純忠は横瀬浦に教会を建て、自らもキリスト教に改宗し、日本初のキリシタン大名となりました。イエズス会の宣教師ルイス・フロイスも横瀬浦に上陸し、布教活動を開始。「横瀬浦は日本で最も知られたキリシタンの町になった」と書き残しています。

しかし、繁栄は長くは続きませんでした。純忠の養子縁組に不満を持った後藤貴明らの夜襲により、横瀬浦は焼き払われてしまいます。その後、長崎が開港し、貿易の中心は長崎へと移りました。

横瀬浦の焼失とキリシタンの苦難を描いた物語は、遠藤周作の長編小説『沈黙』にも記されています。

現在、教会跡地周辺は横瀬浦公園として整備され、資料館では当時の歴史を学べます。

交通アクセス

自動車

佐世保市方面からは、西海パールライン有料道路を経由し、国道202号線へ。Aコープ横瀬店を過ぎた先の信号を右折。

公共交通機関

佐世保駅近くのフェリーターミナルから横瀬西港へのフェリーで約15分。

参考文献

遠藤周作『沈黙』新潮社、1981年10月。ISBN 978-4-10-112315-8
『イエズス会日本書簡集』

映像作品

* 信長 KING OF ZIPANGU（NHK総合、1992年）

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