横須賀城

横須賀城について

横須賀城は、現在の静岡県掛川市西大渕に位置し、戦国時代から江戸時代にかけて存在した日本の城です。平城であり、その独特な築城法と歴史的背景から、国の史跡として指定されています。

歴史

築城は天正6年（1578年）、徳川家康が武田家の高天神城を牽制するために、大須賀康高に命じて行われました。当初は武田氏に対する付城としての役割を担っていましたが、その後、城主は目まぐるしく交代します。大須賀家による築城後、渡瀬家、有馬家と続き、再び大須賀家に戻るも除封。能見（松平）家、井上家と続き、最終的に本多家を経て、西尾忠成が2万5千石で入封し、以後7代にわたり明治維新を迎えることとなります。

西尾家歴代の藩主の中でも、忠尚は名君として知られ、若年寄を務めた際に5千石を加増され、都合3万5千石となりました。さらに老中も務めるなど、藩政に大きく貢献しました。

城郭の特徴

横須賀城の最も顕著な特徴は、天竜川から運ばれた玉石を用いた石垣です。この独特の石垣は、他の城郭には見られないものであり、横須賀城を特徴づける重要な要素となっています。天守閣は四層四階で構成され、壮大な姿を誇っていました。宝永地震の影響で湊が隆起してしまった際には、用水路を設けることで対応しました。

現在の遺構

現在、横須賀城跡は公園として整備されており、石垣、堀、土塁などが残っています。これらの遺構は、当時の城郭の様子を今に伝えています。また、不開門は城跡の北西にある撰要寺に、町番所は市役所大須賀支所北側に移築され、現存しています。さらに、横須賀城のしゃち瓦と鬼瓦は掛川市文化財に指定されており、恩高寺に保管されています。旧御殿の一部は、袋井市の油山寺に移築されています。

まとめ

横須賀城は、その歴史と独特な築城法から、日本の城郭の中でも特筆すべき存在です。天竜川の玉石を用いた石垣は、他の城にはない特徴であり、当時の築城技術の高さを物語っています。度重なる藩主の交代を経て、最終的に西尾家が明治維新まで統治しましたが、その間、数々の歴史が刻まれました。現在では公園として整備され、多くの人々に親しまれています。

参考文献

• - 横須賀城（HP『埋もれた古城』）

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