樽井澄夫

樽井 澄夫のプロフィール

樽井澄夫（たるい すみお）は、1947年7月26日に生まれた日本の外交官であり、軍縮担当大使や沖縄担当特命全権大使を歴任してきました。彼のキャリアは様々な国際機関や外交の場での貢献から成り立っています。

経歴

樽井の出身地は福島県郡山市で、福島県立安積高等学校を卒業後、慶應義塾大学経済学部に進学し、1970年に同大学を卒業しました。その後、同大学の大学院経済学研究科へ進学するも、1971年に中退し、外務省に入省しました。当初は、1972年から1973年にかけて台湾、香港、北京で中国語の研修を受け、外交官としての基礎を築きました。

樽井は1986年に外務省条約局法規調整官を務め、さらに1988年には国際連合日本政府代表部の参事官を務めました。1989年からは在インドネシア日本国大使館参事官としての役割も担い、1991年には外務省アジア局中国課長に就任しました。1993年から1995年にかけては外務省総合外交政策局安全保障政策課長としての職責を果たし、その後、駐中国公使として中国との外交交渉に注力しました。

1998年には外務大臣官房審議官、1999年には外務大臣官房総括審議官を務め、その後2001年には防衛参事官（国際）として防衛政策にも関与しました。また、2002年には駐クウェート大使を務め、2004年からは内閣府国際平和協力本部事務局長兼内閣官房内閣審議官としての役割も担います。

樽井は2006年に軍縮会議日本政府代表部特命全権大使に任命され、2009年6月には沖縄担当特命全権大使に就任しました。その後、2011年に外務省を退官し、外務省参与となります。2012年には公益財団法人交流協会台北事務所の代表に選ばれ、台湾における日本の外交活動を指揮しましたが、2014年にはその職を辞任しています。辞任後は、日本国際問題研究所軍縮・不拡散促進センター所長に就任し、引き続き国際問題に従事しました。

その他の活動

樽井は商業活動にも関心を寄せ、キユーピー株式会社で非常勤顧問としての職務を担った後、同社の社外監査役に就任し、2018年にはその職を辞しています。また、彼は多くの著名な外交官と同時期に外務省に入省しており、その同期には駐イギリス大使や国際連合事務次長を務めた海老原紳や赤阪清隆などがいます。

受章歴

2021年には瑞宝重光章を受章し、彼の貢献を評価されています。樽井のキャリアは、日本の外交政策における多様な役割を反映しており、特に国際的な軍縮や沖縄問題に大きな影響を与えました。彼の業績は、今後の外交官たちの模範となるでしょう。

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