橋本竹茂

橋本竹茂

橋本竹茂（はしもと たけしげ、1920年7月30日 - 2004年）は、昭和から平成にかけて活躍した日本の作詞家であり、俳人です。彼は奈良県に生まれ、地元の文化に深く根ざしながら多くの作品を生み出しました。

来歴

1920年、大正9年に奈良県北葛城郡高田町（現・大和高田市）に生まれた橋本は、幼少期から文学に親しんでいました。1942年には朝日新聞社が主催する「躍進鉄道歌」において入選を果たし、彼の作詞家としての道は始まります。これを契機に官公庁で働く傍ら、懸賞歌謡に積極的に投稿していきました。

1962年には、総理府や電通、NHKなどが共同で行った国民歌募集において「若い日本」が一等入選となり、広く知られることとなります。この曲はビクターレコード、日本コロムビア、ポリドール、東芝音楽工業、キングレコード、テイチクの6社からもレコードがリリースされ、大和高田市役所の前には歌碑も建立されました。

公務員として大和高田市役所に勤務した橋本は、最終的には市立図書館の館長を務めました。定年退職後の1994年には俳句集『竹茂百句箋』を出版し、作家としての活動も続けましたが、2004年に85歳で生涯を終えました。なお、彼の代表作である「若い日本」の歌碑は、大和高田市役所の建て替えに伴い、市内のさざんかホール前に移設されています。

作品

橋本竹茂は、多くの楽曲の作詞を手掛けました。特に、彼の作品は国民の歌や自治体の歌、校歌に至るまで多岐にわたります。以下は、彼が関与した主な作品の一部です。

• - 作詞作品

- 「みくにの汽車」（作曲：山本芳樹） - 朝日新聞社選定「躍進鉄道歌」の一つ
- 「新民謡 さざんか音頭」（作曲：鞍富誠三）
- 「タンタタこうしんきょく」（作曲：中村八大）

• - 国民歌・自治体歌

- 「若い日本」（作曲：飯田三郎）
- 「こころの花ばたけ」（作曲：百瀬三郎） - 兵庫県の「善意の日」キャンペーンソング
- 「奈良市民の歌」（作曲：平井康三郎）
- 「大和高田市歌」（作曲：岡本幸子）

• - 校歌

- 奈良県立香芝高等学校（作曲：樋口博史）
- 大和高田市立菅原小学校（作曲：岡本幸子）
- 大和高田市立浮孔西小学校「あの山よりもたくましく」（作曲：牧野卓央）

参考文献

本記事は以下の参考文献に基づいています。大和タイムス社編『奈良県年鑑』1967年版（1966年10月1日発行）。

関連項目

• - 奈良県出身の人物一覧

外部リンク

• - 大和高田市で生まれた国民の歌（大和高田市役所）

もう一度検索