橘田規

橘田 規（きった ただし） - 元プロゴルファーの生涯

橘田規は1934年4月20日、兵庫県三木市に生まれました。彼は元プロゴルファーであり、その弟もプロゴルファーとして知られている橘田光弘です。光弘は1970年の日本オープンで優勝した実績を持つ選手です。

成長過程と体験

橘田は農家の長男として生まれ育ち、子供の頃から田畑での仕事を手伝う中で自然と下半身が鍛えられていきます。高校卒業後の1954年に19歳でプロ入りし、1957年には関西プロで初優勝を達成します。この時の体格は167cm、52kgという非常に細身であり、食が細く肝臓の状態も悪かったため、下半身の粘りとバネが彼のゴルフスタイルを支える大きな要素となりました。

海外留学と成長

1959年、橘田はアメリカに留学し、ゴルフ場のプロショップで働きながら技術を磨いていきます。ジャック・バーク・ジュニアの指導を受けて、彼はスイングの革命ともいうべき「水平打法」を身につけました。この技術により、同じく体格に恵まれない日本人でも飛距離を出せるようになります。

主な戦績

帰国後、彼は次々とタイトルを手に入れ中日クラウンズで1962年と1965年に優勝。特に1965年は難しい18番ホールでのバーディパットが印象的であり、「初日首位スタートは勝てない、2度優勝はできない」というジンクスを破る結果となりました。1963年と1964年には日本プロを連覇し、1965年と1967年には日本オープンでも2度の優勝を果たしました。

国際大会での挑戦

1961年から1965年にかけてカナダカップの日本代表として選出され、ウッドローンインターナショナルインビテーショナルでは久々の海外優勝を達成しました。アジアサーキットにおいても、1963～1964年のマレーシアオープンで連続2位、シンガポールオープンでも2年連続で準優勝するなど、その名前は国内外で知られるようになります。

復活とシニア競技

1970年代に突入すると、彼を取り巻く環境は変わっていきます。若い選手たちが台頭し始めた中、橘田は1971年のロレックストーナメントで素晴らしい内容で優勝するなど、その存在感を示しました。1974年には中部オープンでの優勝により、21年目にしてツアー初勝利を迎えました。

1977年の日本プロマッチプレーでは、名手青木功を破って復活を遂げ、感動の優勝を果たします。これにより日本ゴルフ界に再びその名を刻むこととなりました。

引退後の人生と死去

シニアツアーに転向した後も、関西プロシニアなどで4勝を挙げるなどの活躍を見せましたが、2003年3月22日に68歳で多機能不全のため死去しました。彼の人生と業績は多くのゴルファーに影響を与え続けることでしょう。

主な優勝歴

• - 1957年: 関西プロ
• - 1962年: 中日クラウンズ、関西オープン
• - 1963年: 日本プロ、関西オープン
• - 1965年: 日本オープン、中日クラウンズ
• - 1971年: ロレックストーナメント
• - 1977年: 日本プロマッチプレー
• - シニアツアー: 関西プロシニアなどで数々の勝利

橘田規は、その独自のスタイルと精神力で、多くのゴルフファンの心に刻まれる存在であり続けました。

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