機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争の登場人物

機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争 登場人物

この項目では、OVA『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』に登場する魅力的なキャラクターたちを詳しく解説します。一年戦争末期を舞台に、少年少女たちの出会いと別れ、そして戦争の悲劇を描いた本作に登場する、個性豊かなキャラクターたちの物語と魅力を深掘りしていきます。

民間人

アルフレッド・イズルハ

通称： アル (Al)
声： 浪川大輔（全話）、比嘉久美子（ゲーム『クライマックスU.C.』以降）

本作の主人公。中立コロニー、サイド6のリボーで育った11歳の少年。両親の別居という複雑な家庭環境や、成績不振から鬱屈とした日々を送っていました。戦争に対し、閉塞した現状を変えてくれるという期待感を抱き、友人たちと軍や兵器に憧れていました。バーニィとの出会いと別れを通して、戦争の空しさを知ります。

収録当時12歳だった浪川大輔は、声変わり後のゲーム作品では降板。その後、1999年と2017年のDVD、BD版のTVCMで成長したアルのナレーションを担当しています。

イームズ・イズルハ

声： 筈見純（第1話・6話）

アルの父親。当初は「アルの父」としか呼ばれていませんでしたが、後にイームズ・イズルハという名前が設定されました。別居していましたが、最終話で和解し、家族3人で暮らすようになります。リボーコロニーへ帰る途中、核武装したジオン艦隊の投降を目撃。それがアルの行動のきっかけとなります。

クリスの父

声： 村松康雄（第3話）

アルの隣人、マッケンジー家の家長。娘のクリスチーナが連邦軍に入隊したことを気にかけつつ、バーニィを気に入るなど温厚な人柄です。

クリスの母

声： 中村万里（第3・4話）

夫と同様に、バーニィをジオン軍特殊部隊のメンバーとは知らずに気に入っています。

チェイ

声： 丸尾知子（全話）

アルのクラスメイト。連邦軍MSパイロットの兄を持つミリタリーオタクです。アルをからかうこともありますが、最終回ではアルを励まそうとします。

チャーリー

声： 稲葉実（第4話・5話）

リボーコロニーの酒場「ピンクエレファント」の経営者。実はジオン軍のスパイであり、シュタイナーとは旧知の仲です。ジオンの敗北を予見し、バーニィに脱出を促しますが、自身はコロニーに残る覚悟でした。

テルコット

声： 鈴木健（全話）、一龍斎貞友（ゲーム『GGENERATION SPIRITS』）

アルのクラスメイトで、太ったマザコン気味の少年。「ママが言ってた」が口癖です。当初は戦争を肯定していましたが、ジオン軍の攻撃で考えを改め、ジオン贔屓のアルをからかうようになります。

ドロレス・ヘイズ

通称： ドロシー (Dorothy)
声： 吉田古奈美（現・吉田小南美）（第1話・2話・4話・6話）

アルのクラスメイトで、真面目な委員長タイプの少女。口が達者で、戦争に憧れるアルたちを嫌っていましたが、アルを庇う優しい一面も持っています。

ミチコ・イズルハ

声： 折笠愛（第1話 - 5話・6話）

アルの母親。躾に厳しく、夫とは別居中です。最終話で和解し、家族3人で暮らすようになります。

地球連邦軍

クリスチーナ・マッケンジー

通称： クリス (Chris)
声： 林原めぐみ（全話）

地球連邦宇宙軍の中尉で、ニュータイプMS開発部隊G-4のテストパイロット。愛称はクリス。アルの幼馴染で、温和な性格の持ち主。ガンダムNT-1のパイロットとしてリボーコロニーに帰還し、バーニィと出会います。

テストパイロットである一方、本分はコンピューター技師であり、ガンダムNT-1の教育型コンピューターの調整を担当していました。リボーコロニーでの戦闘でガンダムNT-1は大破し、戦線に復帰することなく終戦を迎えます。バーニィの死を知らぬまま、地球へ赴任します。

スチュアート

声： 後藤健（第4話・6話）、政宗一成（ゲーム『戦士達の軌跡』）、徳山靖彦（ゲーム『GGENERATION GENESIS』など）

G-4部隊の指揮官で、階級は少佐。OVA制作当時は「連邦軍司令」と呼ばれていました。漫画『水天の涙』では、中佐としてサラブレッドの艦長を務めています。

ディック・ルムンバ

声： 増岡弘（第4話 - 6話）

G-4部隊所属の黒人男性で、ガンダムNT-1の開発責任者。足が不自由で車椅子を使用しています。メカニカルアームの平和利用を研究していましたが、MS開発に携わることにジレンマを抱えています。

ジオン公国軍

キリング

声： 戸谷公次（第2話・5話）、山崎たくみ（ゲーム『GGENERATION SPIRITS』）

サイクロプス隊の上官で、階級は中佐。ルビコン計画の指揮官です。作中では明確に悪として描かれ、作戦失敗後にリボーコロニーごと核攻撃でガンダムNT-1を破壊しようと画策します。敗戦時に自決したとされています。

フォン・ヘルシング

声： 平野正人（第5話）

ジオン公国軍の艦長で、階級は大佐。キリングの核攻撃命令に反発し、連邦軍に降伏します。

ルーゲンス

声： 古田信幸（第5話）

ジオン公国軍グラナダ基地司令。キリングに射殺されます。

ジオン公国軍（サイクロプス隊）

ジオン公国軍の特殊部隊。一年戦争末期に、地球連邦軍の新型MSガンダムNT-1の強奪作戦に従事しました。隊は壊滅し、バーニィ以外全員戦死します。

アンディ・ストロース

声： 星野充昭（第1話）

サイクロプス隊の少尉。ハイゴッグでガンダムNT-1を搭載したシャトルに突撃し戦死します。

ガブリエル・ラミレス・ガルシア

通称： ガルシア
声： 島田敏（第1話 - 4話）

サイクロプス隊の軍曹。工作活動を得意とし、短気な性格の持ち主。バーニィに優しさを見せるも、最終的に自爆します。

ハーディ・シュタイナー

声： 秋元羊介（第1話 - 5話）

サイクロプス隊の隊長で、階級は大尉。冷静でプロフェッショナルなベテラン。作戦が囮であることを予見していました。

バーナード・ワイズマン

通称： バーニィ (Bernie)
声： 辻谷耕史（全話）

本作の副主人公。サイクロプス隊の伍長。新兵ながら、MSパイロットとして成長していきます。アルやクリスとの出会いを通じて、戦争の無意味さを悟ります。最終決戦でガンダムNT-1を破壊しますが、自身も戦死します。

ミハイル・カミンスキー

通称： ミーシャ (Misha)
声： 島香裕（第1話 - 4話）

サイクロプス隊の中尉で、ケンプファーのパイロット。酒好きのベテランです。ガンダムNT-1との交戦で戦死します。

参考文献

石井誠、岡島正晃、市ヶ谷ハジメ『MOBILE SUIT GUNDAM 80/83/08 機動戦士ガンダム ハチゼロ/ハチサン/ゼロハチ』太田出版、2003年。
『エムジェイ』1988年11月号、バンダイ。

関連項目

* ガンダムシリーズの登場人物一覧

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