機甲師団シリーズ

機甲師団シリーズ（ヨンパチシリーズ）

機甲師団シリーズは、バンダイによって製造・販売された1/48スケール|1_48スケールのミリタリー模型のコレクションで、愛称として「ヨンパチシリーズ」と知られています。このシリーズは1972年に始まり、主に第二次世界大戦におけるドイツの戦車を中心に構成され、その後アメリカ、イギリス、ソ連の戦車および関連するアクセサリーが展開されました。

概要

バンダイは1980年代のガンプラブーム以降、キャラクターモデルに特化した展開をすると同時に、1970年代にはスケールモデルに積極的に取り組んでいました。本シリーズは、ドイツ戦車からスタートし、その後様々な種類のマイナーな車両や大砲がラインナップとして追加されていきました。製品のクオリティにも力を入れ、内部構造の再現に挑戦する意欲的な姿勢を見せました。これにより、1976年頃には40点以上の戦車や火砲、20点以上のアクセサリーと兵士セットが製品化されました。

しかし、タミヤの1/35スケールミリタリーミニチュアシリーズの台頭や、フジミ模型、日東科学やハセガワからの1/72スケールモデルの登場により、同スケールのニーズが限界に達しました。このため、本シリーズの開発は1970年代後半に停止され、当初予定されていた金型の一部は後に異なるシリーズや他社製品として発売されることになりました。

製品の特徴

機甲師団シリーズの模型は、走行機能を持たないディスプレイ専用でありながら、内部の詳細まで再現されています。この特性は、情景モデル用アクセサリーの同時開発にも起因し、当時のモデラーにとって魅力的な特徴とされていました。特に、ジオラマ制作において非常に役立つアイテムが多く含まれていたため、一部のユーザーには高く評価されています。

当シリーズのスケール1/48は、航空模型においては標準サイズとして広く利用されていましたが、軍用車両としてはほとんどの製品が存在しませんでした。そのため、バンダイの1/48モデルは、当時の日本国内において他の追随を許さない精密な出来栄えを誇っていました。また、パッケージデザインも時期によって変更され、初期は白地に赤帯の『白箱』スタイルでしたが、1980年に再発売された際は三面図風に装飾されました。

日本以外のメーカーからの販売

1980-1990年代には、このシリーズの製品が韓国のアカデミー科学や、中国のフーマン（福萬）によって生産されることがありました。しかし、これらの製品はバンダイのオリジナル金型を基にしており、コピーの存在も問題視されました。特にフーマン製品では金型のメンテナンスが不十分だったため、品質にばらつきが見られました。

パッケージや製品名はバンダイのものを基にしつつ、外部の製品は独自のデザインが施されています。また、国内版と異なるマーキングが施されていることも特徴の一つです。

ラインナップ

機甲師団シリーズのラインナップには、第二次世界大戦時のドイツ、日本、アメリカ、イギリスなどの軍用車両や火砲の模型が主に含まれていました。日本の兵器や兵士についてはモデル化されず、特にヨーロッパや北アフリカで戦われた戦闘に関連する製品が中心となっています。シリーズ名は「電撃機甲師団シリーズ」としてスタートし、逐次ラインナップが拡充されました。1973年にはドイツ軍のモデルが12点、アクセサリー6点が収録され、その後連合国側のモデルも追加されました。

これらの製品は、当時のミリタリーモデル愛好者にとって魅力的な選択肢となり、一定の評価を得ていました。

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