欽ちゃんの全日本爆笑CM大賞

欽ちゃんの全日本爆笑CM大賞

『欽ちゃんの全日本爆笑CM大賞』は、1982年から1983年にかけて日本テレビ系列で放送された特別番組です。この番組は、一般の視聴者が制作したCM作品を対象としたコンクール形式のバラエティ番組で、土曜トップスペシャル枠内で放送されました。

概要

この番組の最大の特徴は、プロの制作者ではなく、一般の人々が自由な発想で制作したCM作品を競い合う点です。参加者は、伝えたいメッセージやアイデアをCMという形で表現し、そのユーモア性、独創性、完成度が審査されます。全国から集められた応募作品は、一次審査と二次審査を経て、約30作品が本選に進出します。優秀作品には賞金10万円と盾が、そしてグランプリには賞金90万円とカップが贈られました。

番組の制作には、『欽ちゃんの全日本仮装大賞』のスタッフが多数関わっており、姉妹番組のような位置づけで親しまれていました。視聴者参加型の番組として、斬新なアイデアとユーモアにあふれる作品が数多く登場し、大きな話題を呼びました。

放送日と内容

第1回：1982年12月4日

「欽ちゃんの、第一回全日本爆笑CM大賞」と題して放送されました。応募作品の中から、一次・二次審査を通過した32作品が紹介されました。5歳の幼稚園児から37歳の父親まで、幅広い年齢層の作品が集まりました。グランプリには、「カリッと青春、茨城のイモ」というフレーズで茨城産のサツマイモをPRした作品が選ばれました。この作品は、江崎グリコのアーモンドチョコレートのCMキャッチフレーズ「カリッと青春」をパロディにしたものでした。

第2回：1983年2月5日

「欽ちゃんの第2回全日本爆笑CM大賞」として放送されました。応募総数1659作品の中から、31作品が本選に進出しました。本選では、受験戦争をテーマにした「突撃」、特撮作品風の「日本野蛇の会」、心温まる雰囲気の「いい日旅立ち」など、バラエティ豊かな作品が登場しました。グランプリは「片方ください」という作品でした。

第3回：1983年3月5日

「欽ちゃんのおかしな素人映像コンテスト・第3回全日本爆笑CM大賞!!」として放送されました。約2600の応募作品の中から選ばれた30作品が競い合いました。

司会と審査

番組の司会は、萩本欽一が務めました。審査は、『欽ちゃんの全日本仮装大賞』と同様、10名の審査員が一人あたり2点の持ち点で投票する加点方式で行われました。合計得点が15点以上になると合格（入賞）となり、ファンファーレが鳴りメダルが贈られました。一方で、得点が14点以下で加点が途切れた状態が3秒程度続くと不合格となり、BGMが鳴り響きました。得点表示は仮装大賞のようなパネルではなく、セット中央の「CM」の文字が赤く点灯すると合格となる仕組みでした。

番組のBGMや効果音、セットの一部は『欽ちゃんの全日本仮装大賞』のものを流用していましたが、それ以外は番組オリジナルのものでした。

審査員

審査員は各回で異なり、以下のようなメンバーが務めました。

第1回

審査員は不明

第2回

鈴木清順
青島幸男
藤田弓子
糸井重里
岡田眞澄
高橋章子
山藤章二
小室等
木の実ナナ
所ジョージ


第3回

審査員は不明

スタッフ

番組制作には、『欽ちゃんの全日本仮装大賞』のスタッフが多数参加していました。

総監督：齋藤太朗
構成：河野洋、喰始、大岩賞介、高平哲郎
テーマ音楽：鈴木宏昌
ナレーター：橋本テツヤ
技術：滝沢壮治
美術：奥津徹夫、高野豊
音楽効果：三神直
映像編集：吉森浩
音声編集：目黒達朗
広報：行木則雄
技術協力：東北新社
演出補：木谷浩之、大友孝行
制作：池田文雄、宮嶋章
演出：神戸文彦、木島隆（木島隆史）、五歩一勇
製作著作：日本テレビ

関連番組

この番組の関連番組としては、以下のようなものが挙げられます。

欽ちゃん&香取慎吾の全日本仮装大賞
素人ばかうけビデオ祭り
クイズまるごと大集合「おもしろCMコンテスト」・「番組CM大賞」

『欽ちゃんの全日本爆笑CM大賞』は、アマチュアクリエイターたちの自由な発想とユーモアが詰まった、視聴者参加型のバラエティ番組として、当時のテレビ界に新たな風を吹き込みました。

もう一度検索