正法寺 (岐阜市大仏町)

正法寺（しょうぼうじ）

正法寺は、岐阜県岐阜市大仏町に位置する黄檗宗の寺院です。山号は金凰山であり、萬福寺の末寺としても知られています。この寺院の本尊は釈迦如来であり、日本国内では「岐阜大仏」として広く親しまれています。黄檗宗は中国から伝わった宗派であり、正法寺の建造物や作法も中国風の特徴が色濃く残っています。そのため、一般的な日本の寺院とは異なる独自の雰囲気を持っています。

歴史

正法寺の歴史は比較的古く、1638年（天和3年）に広音和尚によって創立されました。1692年（元禄5年）には黄檗宗に改宗し、千呆和尚の手によって本寺の基盤が整いました。さらに1791年（寛政3年）頃には、第11代の推中和尚が大釈迦如来像の建立を計画し、大仏に用いる経本の収集が始まります。

1832年（天保3年）には、第12代の肯宗和尚によって大釈迦如来像、すなわち岐阜大仏が完成しました。この大仏は日本最大の乾漆仏であり、その大きさから日本三大仏に数えられています。現在、この大仏は岐阜県の重要文化財に指定されているほか、その存在感から地域のシンボルともなっています。

文化財

正法寺は岐阜県における重要文化財をいくつか保有しています。その中には、木造の阿弥陀如来坐像や涅槃図（2幅）などが含まれ、これらは寺院の歴史や文化を深く感じさせる貴重な遺産です。

交通アクセス

正法寺へのアクセスは比較的便利です。岐阜駅または名鉄岐阜駅から岐阜バスを利用し、「岐阜公園歴史博物館前」バス停で下車後、徒歩5分ほどで到着します。また、境内には限られた数ですが無料の駐車場も用意されています。バスでの帰りは、「大仏南・妙照寺前」バス停からの利用が可能です。

その他の見どころ

境内には「大仏香芳苑」と呼ばれる施設があり、普茶料理を楽しむことができます。この特別な料理を堪能するためには、事前の予約が必要です。さらに、正法寺には著名なマジシャンであるMr.マリックが子供の頃に遊んでいた場所でもあり、現在の住職である小林孝道氏はその当時の遊び仲間とのことです。

正法寺はその独特の文化と歴史的価値から、多くの観光客や地元の人々に愛されている場所です。また、黄檗宗の影響を受けた建物や作法は、通常の仏教寺院とは異なる雰囲気を醸し出しており、訪れる人々に新たな体験を提供します。

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