正親町三条公治

正親町三条公治（おおぎまちさんじょう きんはる）は、室町時代中期から後期にかけての公卿であり、内大臣・正親町三条実雅の子として生まれました。官位は正二位・権大納言にまで昇り、室町幕府との関係も深い人物です。

生涯

公治の叔母（父・実雅の妹）である尹子（ただこ）は、室町幕府6代将軍・足利義教の正室となっており、正親町三条家は足利将軍家と非常に密接な繋がりを持っていました。嘉吉元年（1441年）に発生した嘉吉の変では、義教が殺害されるという事件が起こりましたが、この時、実雅も同席しており、太刀を抜いて応戦したものの、負傷しています。公治が生まれたのは、この嘉吉の変が起こった年でした。

公治は文安3年（1446年）に幼くして叙爵を受け、官僚としての道を歩み始めます。侍従、甲斐権介、右近衛少将、右近衛中将、下野権介、蔵人頭といった官職を歴任し、着実に昇進を重ねました。長禄2年（1458年）には参議に任じられ、ついに公卿の仲間入りを果たします。その後も、越前権守、讃岐権守、権中納言といった要職を歴任し、文明13年（1481年）には権大納言にまで昇り詰めました。権大納言の職は延徳元年（1489年）まで務め、その間、朝廷における重要な役割を担いました。

系譜

父：正親町三条実雅（1409-1467）
母：不詳
妻：不詳

男子：正親町三条実興（1457-1481）
男子：正親町三条実望（1463-1530）
男子：滋野井季国 - 滋野井教国の養子
男子：尊実 - 延暦寺の権僧正
女子：鷹司兼輔室

正親町三条公治は、室町時代中期から後期にかけて、公卿として活躍し、足利将軍家との繋がりを背景に、順調な昇進を遂げました。彼の生涯は、室町時代の公家社会における地位と役割を理解する上で重要な事例と言えるでしょう。また、彼の子孫も、それぞれに活躍し、家名を残しました。

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