正親町三条実雅

正親町三条実雅（おおぎまちさんじょう さねまさ）

正親町三条実雅は、室町時代前期から中期にかけて朝廷で重きをなした公卿です。権大納言・正親町三条公雅を父に持ち、家女房を母として生まれました。彼は最終的に従一位・内大臣という高い官位にまで昇進し、青蓮華院と号しました。

実雅の妹である尹子（瑞春院）は、室町幕府6代将軍・足利義教の継室となったことで、彼は幕府との繋がりも持ちました。特に嘉吉の乱では、義教に陪席していた際に将軍を守ろうと奮戦した逸話が残っています。

経歴

以下に、『公卿補任』、『尊卑分脈』に基づいた彼の経歴を詳述します。

応永20年（1413年）1月5日、叙爵。
応永21年（1414年）12月15日、従五位上に昇叙。
応永22年（1415年）1月6日、正五位下に昇叙。
応永25年（1418年）3月27日、阿波権介を兼任。
応永28年（1421年）1月5日、従四位下に昇叙。
応永29年（1422年）3月27日、左少将に任官。
応永30年（1423年）1月5日、従四位上に昇叙。
応永31年（1424年）3月17日、尾張権介を兼任。同年10月13日、右中将に転任。
応永32年（1425年）1月5日、正四位下に昇叙。
永享2年（1430年）3月30日、讃岐介を兼任。同年11月7日、近江介に遷任。
永享4年（1432年）4月23日、蔵人頭に補任。
永享4年（1432年）7月25日、参議に任官。右中将は прежнему。
永享5年（1433年）1月5日、従三位に叙せられる。同年12月27日、権中納言に昇進。
永享9年（1437年）10月10日、左衛門督を兼任し、検非違使別当に補任。同年12月26日、正三位に昇叙。
嘉吉元年（1441年）12月7日、権大納言に昇進。
嘉吉2年（1442年）1月5日、従二位に昇叙。
嘉吉3年（1443年）3月16日、大宰権帥を兼任。
宝徳元年（1449年）12月12日、正二位に昇叙。
宝徳2年（1450年）1月16日、内善別当に補任。
享徳2年（1453年）12月29日、権大納言を辞任。
長禄元年（1457年）9月8日、内大臣に任官。
長禄2年（1458年）7月、内大臣を辞任。
長禄3年（1459年）1月5日、従一位に叙せられる。
寛正2年（1461年）7月29日、出家。法名は常禧。
応仁元年（1467年）9月3日、薨去。

足利義教との関係

妹の尹子が将軍・足利義教の継室であったことから、実雅は義教の側近として仕えました。嘉吉の乱においては、義教を守るために太刀を手に奮戦し、数カ所の傷を負いながらも勇敢に戦ったと伝えられています。

系譜

父：正親町三条公雅（1384-1427）
母：家女房
妻：不詳
男子：正親町三条公綱 - 権大納言。浅井氏祖?
男子：正親町三条公治（1441-1495）
男子：正親町三条公宣
男子：正親町三条公冬
女子：三条実量室 - 三条公敦の母
養子：足利義視（1439-1491） - 足利義教の三男


正親町三条実雅は、室町時代の朝廷において重要な役割を果たした人物であり、その生涯は当時の政治情勢を色濃く反映しています。

もう一度検索