武威郡

武威郡（ぶい-ぐん）

武威郡は、中国にかつて存在した郡であり、漢代から唐代にかけて、現在の甘粛省武威市一帯に位置していました。この地域は、歴史の中で重要な役割を果たしました。

歴史

武威郡の起源は、匈奴の休屠王（きゅうとおう）の領地に遡ります。紀元前101年（前[[漢]]の太初4年）に、武威郡が設置されました。当時の武威郡は涼州に属し、姑臧（こぞう）・張掖（ちょうえき）・武威・休屠（きゅうと）・揟次（じょし）・鸞鳥（らんちょう）・樸𠟼（ぼくし）・媼囲（おうい）・倉松（そうしょう）・宣威（せんい）の10県を管轄していました。

王莽（おうもう）の時代には、一時的に張掖[[郡]]と改称されましたが、後[[漢]]が成立すると、再び武威郡の名称に戻されました。後[[漢]]時代の武威郡は、管轄する県が増え、姑臧・張掖・武威・休屠・揟次・鸞鳥・樸𠟼・媼囲・宣威・倉松・鶉陰（じゅんいん）・祖厲（それい）・顕美（けんび）・左騎（さき）の14県を管轄するようになりました。

晋の時代になると、武威郡の管轄県は再編され、姑臧・宣威・揟次・倉松・顕美・驪靬（れいけん）・番和（はんわ）の7県を管轄しました。

北魏の時代には、林中（りんちゅう）・襄城（じょうじょう）の2県を管轄しました。

隋代に入ると、583年（開皇3年）に隋が郡制を廃止したことに伴い、武威郡は涼州と改められました。しかし、607年（大業3年）に再び州が廃止されて郡が置かれると、涼州は武威郡と改称されました。この時、武威郡は姑臧・昌松（しょうしょう）・番和・允吾（いんご）の4県を管轄しました。

唐代になると、619年（武徳2年）に唐が李軌（りき）を平定した後、武威郡は涼州と改められ、涼州総管府が置かれました。742年（天宝元年）には、再び涼州が武威郡と改称されましたが、758年（乾元元年）に武威郡は涼州と改称され、以降、武威郡の名称は歴史から姿を消しました。

このように、武威郡は時代とともにその名称や管轄する県を変えながらも、甘粛省武威市一帯において重要な地域であり続けました。

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