武田四天王

武田四天王について

武田四天王とは、戦国時代の武将である武田信玄・勝頼に仕えた重臣の中でも、特に優れた武将として知られる馬場信房（ばばのぶふさ）、内藤昌豊（ないとうまさとよ）、山県昌景（やまがたまさかげ）、高坂昌信（こうさかまさのぶ）の四名を指す総称です。別名として武田四名臣とも呼ばれています。

四天王の概要

これらの武将たちは、いずれも信玄によってその才能を見出され、壮年から晩年にかけて武田家のために活躍しました。彼らの出自は様々で、山県昌景と内藤昌豊は譜代家老の次男以下、馬場信房は身分の低い甲斐衆、高坂昌信は百姓身分でした。このように、出自は異なりますが、彼らは信玄の領国拡大に大きく貢献しました。

信玄の勢力拡大に伴い、四天王はそれぞれ重要な拠点の城代を任されました。馬場信房は信濃国（現在の長野県）の牧之島城、内藤昌豊は上野国（現在の群馬県）の箕輪城、山県昌景は駿河国（現在の静岡県静岡市）の江尻城、高坂昌信は信濃国（現在の長野県）の海津城の城代として、それぞれの地域を統治しました。

長篠の戦いとその後

天正3年（1575年）の長篠の戦いでは、馬場信房、山県昌景、内藤昌豊の三名が戦死しました。しかし、高坂昌信は勝頼の時代まで生き残り、後世に成立した軍記物『甲陽軍鑑』の原本は、昌信の口述が基になったと伝えられています。このことからも、高坂昌信が武田家において重要な役割を果たしていたことが伺えます。

その他の武田家臣

なお、武田信虎・信玄初期には、板垣信方（いたがきのぶかた）、甘利虎泰（あまりとらやす）、飯富虎昌（おぶとらまさ）、小山田昌辰（おやまだまさたつ）らが重臣として活躍しており、彼らも武田家を支えた重要な人物です。

関連事項

武田家には、この四天王以外にも多くの有能な武将がいました。彼らは「武田二十四将」や「武田の五名臣（甲陽五名臣）」などと呼ばれ、武田家の歴史を語る上で欠かせない存在です。武田四天王はその中でも特に重要な役割を担った武将たちであり、彼らの活躍は後世にも語り継がれています。

武田二十四将
武田の五名臣（甲陽五名臣）

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