武装イスラム集団

武装イスラム集団（GIA）

武装イスラム集団、通称GIA（Groupe Islamique Armé）は、アルジェリアにおける過激なイスラム主義組織であり、その活動は大きな国内問題となりました。この組織は、1992年のアルジェリア総選挙において、イスラム救国戦線（FIS）が勝利を収めた後に設立されました。しかし、選挙不正による国軍のクーデターが起こり、民主的な選挙結果が無効とされたことから、GIAはテロ活動に乗り出し、アルジェリア国内での厳しい内戦を引き起こしました。この内戦は「アルジェリア内戦」と呼ばれ、多くの人命が失われました。

GIAの主要な目的は、アルジェリアにおいてイスラム国家を樹立することです。そのために、この組織は民間人、ジャーナリスト、外国人をターゲットにした残虐な攻撃を行い、村落が一夜にして壊滅することも珍しくありませんでした。1997年9月22日夜に発生したベンタルハ虐殺では、村人400人が一晩のうちに命を奪われ、1997年のラマダーン期間中には、1000人以上の民間人が虐殺されました。1992年から現在までに、15万人を超える一般市民がこの過激な活動の犠牲となりました。

GIAの攻撃は、構造的に組織されたテロリズムの一環であり、1993年9月には国外の在留外国人を標的にした攻撃が表明されました。これにより、国内で100人以上の外国人が命を落としました。GIAの戦術には、政治的な暗殺に加え、自動車爆弾による爆破や誘拐が含まれており、特に外国人や重要人物の誘拐は頻繁に行われ、非常に残忍な手法が用いられました。彼らはしばしば、囚人の喉を切り裂くなどして、恐怖心を煽ることに努力しました。こうした残虐性は、アフガニスタン戦争から帰還した「アラブ・アフガン」と呼ばれる戦士たちによるものとされています。

GIAの活動はアルジェリア国内に留まらず、1994年12月にはアルジェ空港でエールフランス8969便をハイジャックする事件を起こしました。その後も政府とイスラム救国戦線との和平交渉が進む中、双方の穏健派に対する攻撃を行いました。1999年にはフランスに対するジハードを宣言するなど、国境を越えた影響力をも狙っていました。

しかし、過剰な残虐さが影響し、次第に国内から支持を失っていきました。最終的に、このGIAの残党はアフガニスタンなどに逃れ、組織のネットワークは現在、イスラーム・マグリブ諸国のアル＝カーイダ機構（AQIM）に吸収されているとされています。このように、GIAは、その過酷な手法と残忍性により、アルジェリアだけでなく国際的にも影響を及ぼす存在と認識されています。

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